四阿山(吾妻山)(2354m)・鳥居峠




四阿山(吾妻山)(2354m)・鳥居峠

日本百名山の四阿山(吾妻山)標高2354mへ

中央分水嶺である鳥居峠より、

登りは的岩ルート・下山は上州古道ルートで登ってきました。

四阿山(吾妻山)(あずまやさん)

標高 2354m 登山日 2020年8月7日
長野県と群馬県の県境に跨る歴史と信仰の山
所在地 長野県上田市大字田代

難易度 ★     オススメ ★★★ 登山口(ナビ検索) 鳥居峠
林道終点P(05:26)→四阿山の的岩(05:48)→古永井分岐(06:21)→嬬恋清水入り口(07:01)→四阿山(07:24)→四阿山三角点(07:30)→四阿山(07:43)→嬬恋清水入り口(07:55~08:02)→古永井分岐(08:29)→花童子の宮跡(08:58)→林道終点P(09:18) 所要時間 3時間50分 累積標高 878m / 2883m 距離 8.1m
■四阿山(あずまやさん)は長野県と群馬県の県境に跨る山。標高2,354m。日本百名山の一つに数えられている。吾妻山・吾嬬山(あがつまやま)などとも呼ばれ、嬬恋村では吾妻山が用いられている。
■四阿山は吾妻山(あづまやま)ともいい、どこから見ても山の形が屋根の棟に似ているのでこの名がつけられたという。古事記によれば、日本武尊が東征から戻って、信濃に入る峠に立たれたとき、「あずまはや」と叫んで弟橘(おとたちばな)姫をしのばれたといい、嬬恋村(つまごいむら)の名もこの伝説による。
中之条町から上田市に通じる国道144号が県境を越える所が鳥居峠で、ここからは、昔の信仰の道、花童子(げどうじ)通りが復元され歩きやすくなった。登るにしたがって南方が開け、噴煙を上げる浅間山を中心に、東に鼻曲、浅間隠、西に黒斑、篭ノ登、近くは草津白根などによって大きく囲まれた浅間高原や嬬恋村を眼下にできる。信州上田地方では最も遅くまで雪の残る山で、頂上に、真田昌幸の建立に始まるという神祠を祭る。西に続く根子岳(2207m)は、旧四阿火山の爆発によって山頂部を失った外輪山だ。南西麓の菅平高原は、冬はスキー、夏はスポーツ合宿地として有名。
山頂へは、南面の鳥居峠北の林道終点から所要3時間、東面のバラギ湖登山口から4時間、菅平高原から根子岳経由4時間30分。また、東北面のパルコール嬬恋スキー場のゴンドラ(季節運行)の山頂駅から山頂まで2時間。■標高2,354mの四阿山(あずまやさん)は、群馬県嬬恋村と長野県須坂市・上田市との境にある山で、その山容からは想像できないほど変化に富み、登山者を飽きさせない山です。そのため、深田久弥も日本百名山の一つに入れたのではないでしょうか。山名の由来は、寄木創りの屋根の様に見えることから「あずまや」と呼ばれ、別名吾妻山・吾嬬山(あがつまやま)などの呼び名もあります。山麓の山家神社に残る銅製懸仏に永享12年(西暦1440年)と「四阿山」の銘が刻まれているところからすると、室町時代には、すでにこの名で呼ばれていたことになります。山頂の北側はストンと大きく陥没した地形になっていて、34万年前の大噴火により出来たカルデラです。カルデラの峻烈で険しい縁にある最高点が山頂です。南側は対照的に穏やかなスロープを描き、菅平高原へと続いています。
上信越高原国立公園に属し、四阿山と根子岳(標高2207m)が合い対するように峻立しています。
■ー

日本百名山』(にほんひゃくめいざん)は、小説家、随筆家の深田久弥の著した山岳随筆。文筆家で登山家でもあった本人が、実際に登頂した日本の各地の山から自身が定めた基準で、100座を選び主題とした随筆集。

鳥居峠

鳥居峠

国道144号上の、長野県上田市(旧小県郡真田町)と群馬県吾妻郡嬬恋村の境にある標高1,362mの峠。

中央分水嶺で、群馬県側に降った雨は吾妻川(最終的には利根川)を経て太平洋へ、長野県側に降った雨は大洞川を経て(最終的には千曲川(信濃川))日本海へ流れる。傾斜は、群馬県側が緩やかで、長野県側が急峻となっている。

林道終着点 鳥居峠 駐車場より

20大程度の駐車スペースと簡易トイレ

的岩(左)・上州古道(右) 2つのルートがあります

的岩コース 歩き始めはミズナラの原生林と笹原

朝露でびっしょり

国指定天然記念物 四阿山の的岩

柱状節理の岩脈が連なっています

四阿山の的岩

天然記念物 四阿山の的岩

種別  天然記念物

名称  四阿山の的岩

所在地 上田市真田町字十ノ原

指定日 昭和十五年二月一〇日

四阿山の的岩は、四阿山(標高二三五四m)の南側中腹の尾根上に露出する長大な岩脈です。岩脈は的岩山の頂上付近から約四〇〇mにも及び、その中で最も高く屏風状にそびえる部分が的岩または屏風石としてしられています。的岩の大きさは、長さ約二〇〇m、幅二~三m、高さ十五mあります。材質は斜長石や輝石の斑晶を含む復輝石安山岩で、色は灰色や黒灰色をしています。また、一~一、五mの六角形状をした柱状節理がよく発達し、俵を積み上げたような奇観を見せています。この岩脈は、中期更新世に四阿山火山の岩層の隙間に下からマグマが貫入して固まり、その後周囲の岩層が風化と侵食によって崩壊したために地上に露出したもので、地質学的に非常に貴重な岩脈として、国の天然記念物に指定されています。なお、的岩の名称は源為朝あるいは源頼朝が、この岩を的にして弓を射ったとの伝承に由来するものです。

上田市教育委員会

浅間山 方面 霞んでいます

古永井分岐 (2040m)

窮屈な東屋があります

四阿山は修験の霊山で、山頂には白山権現が祀られています。

登山道にはこうした修験者が祀った 数多くの石の小祠が残されています

手前のピークまで続く気持ちのいい道

辺りは綺麗な花がたくさん咲いています

ミネウスキキョウ

この辺から花が綺麗で すっかりお花見モード

ヤマハハコ

ヒメシャジン

イブキジャコウソウ

マツムシソウ

古永井分岐を振り返って

上州古道ルート

シラビソ コメツガの森

四阿山 山頂付近

嬬恋清水 分岐

嬬恋清水

標高2179m

関東最高地点の湧水。神秘の冷水です。

わずかな山体の面積でありながら、シーズンを通して絶えることが無い奇跡の水です。

古くから四阿山信仰の霊水、神々の水として崇められてきました。

この尾根の西側の沢を流れる川は、長野県上田市の「神川」になります。

この湧水は、古くは「熊野清水」ともいわれ修験者たちの命の水でした。

山体に祀られている「白山比咩大明神」や「日本武尊」にちなんで「嬬恋清水」と名付けられました。

嬬恋清水

嬬恋清水

「嬬恋清水」は標高2179mに位置する関東最高地点の湧水です。古くは「四阿山信仰の山の霊水」として崇められ、この地で修行した山伏や修験者を支えた命の水。別名「熊野清水」とも言われていました。現在は、山体に祀られている白山比咩大明神や日本武尊にちなんで「嬬恋清水」と呼ばれています。

少し雨の日は怖そうですが、木道が整備されています

根子岳 菅平牧場ルートとの分岐

山頂には山家神社 奥宮

信州祠(長野) 上州祠(群馬) 2つの祠があります

四阿山(2354m) 南峰山頂

山家神社は里宮は

長野県上田市(旧真田町)に鎮座

根子岳

花の百名山「根子岳」

次回は菅平牧場から経由して登りたい

うっすら田代湖と浅間山

北側の展望

北峰(三角点峰)

二等三角点(四阿山)北峰

笹の中にお地蔵様が隠れてます

三角点峰から望む四阿山山頂

歩いてきた稜線

下山は古永井分岐より、上州古道ルートで

華童子の宮跡

華童子の宮跡

古く吾妻山は修験道の霊山で山頂には白山権現が祀られていた。その信仰が高まると里宮との間に「中社」が祀られるとうになった。その中社を「華童子の宮」と呼び、修験者(山伏)たちが加持祈祷などを行う場所となった。標高約一八〇〇mの厳しい自然環境の中、この宮が吾妻山信仰の拠点であった事を物語っている。 嬬恋村

花童子の宮跡 (中社) 修験者が加持祈祷を行った中社の跡です

石垣や祠などの痕跡が残っています

現在も続く信仰の道 上州古道にはこうした遺構や石祠が多い

オオバギボウシ

クガイソウ

ツリガネニンジン

カワラナデシコ

アサギマダラ

ミドリヒョウモン

ミズナラの原生林へ戻ってきました

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