燈籠山古墳(とうろうやまこふん)・ 奈良県天理市中山町
天理市観光協会 HP
http://kanko-tenri.jp
山辺の道沿いにある燈籠山古墳(とうろうやまこふん)です。
現在、前方の方墳部分は念仏寺の境内、墓地部分
後方の円部は果樹園になっています。
燈籠山古墳
所在地
天理市中山町燈籠山
墳丘
前方後円墳
(全長110m、後円部径55m、高さ約6.4m、前方部幅41m)
前方部を西に向ける。
葺石 埴輪あり 墳丘東側に張り出し部あり。
埋葬施設
後円部から板石が多く採集されている事から竪穴式石室と思われる。
出土遺物
埴製枕、円筒埴輪、朝顔形埴輪、勾玉、管玉、石釧(いしくしろ)
築造年代
4世紀前半
発掘調査
未
被葬者
不明
燈籠山古墳 (古墳時代前期)
燈籠山古墳は、東殿塚古墳・西殿塚古墳・中山大塚古墳などと同じ
丘陵上に位置する前方後円墳です。
この丘陵上に位置する古墳は前方部を南に向けますが、
燈籠山古墳だけは西に向けています。
古墳の規模は、現状では全長110m、後円部径55m、後円部高さ6.4m、
前方部幅41m、前方部高さ6.3mを測ります。
墳丘は大きく改変されていますが、前方部・後円部とも
3段に築かれていた可能性があります。
墳丘の北・南・東の三方に平坦面があり、
東側は墓域を区画するために丘陵を切断した痕跡、
南側と北側は墳丘に盛る土を取った痕跡と考えられています。
発掘調査が行われておらず、埋葬施設は不明ですが、
後円部では竪穴式石室の部材と見られる板石が多く採集され、
石材鑑定の結果、大阪府柏原市や遠くは徳島県で産出する石材であることがわかりました。
また、墳丘各所で円筒埴輪や朝顔形埴輪の破片が採集され、
埴輪列が墳丘を囲んでいたと考えられています。
その他の出土品には、埴製枕、埴質棺、石釧・勾玉・管玉など装身具が知られています。
特に埴製枕は長辺36.8cm、短辺29.4cm、厚さ8.0cmの長方形で全面に朱が塗られており、
中央を頭の形にくぼませて周囲に鋸歯文や幾何学文などを線刻したものです。
これらの特徴から、古墳の築造時期は古墳時代前期前半(4世紀前葉)と考えられます。
平成23年(2011)3月 天理市教育委員会
念仏寺