富士山(3776m) 富士宮口・剣ヶ峰 宝永火口
富士登山オフィシャルサイト
http://www.fujisan-climb.jp
今年、7月10日に静岡県側の3つの登山口
(須走・御殿場・富士宮)が開山しました。
最も人気の高い富士宮口から頂上を目指します。
富士山の登山期間はマイカー規制が行われているので、
最寄りのシャトルバスの乗換駐車場「水ケ塚公園(1,450m)」
に車中泊し朝一のシャトルバスで富士宮口五合目まで向かいます。
ちなみにシャトルバスは平日6:00発、土日は5:30分頃から運行しています。
五合目から愛鷹山を望みます。
登山口の標高は4つの登山道の中でも一番高い2400m
そこまでバスやクルマで来るため高山病のリスクが高まります。
すぐには登らず体を慣らして登りたい。
シャトルバスから降りた登山者で渋滞も、
六合目(2490m)の休憩で五分の一ほどに
ちなみにここ富士宮口 六合目から横に
宝永火口まで向かうことができます。
空いた登山道、六合目までは植物が目立ちます。
ザラザラした火山の砂や、小さな岩場が続く道
歩幅は小さくできるだけ低い段差で登りたい。
この日は雲一つない快晴
宝永山を横目に登ります。
新七合目を通過(標高2780m)
距離は標高が上がるごと短くなりますが
傾斜は増していきます。
標高3000mの標識
元祖七合目(3010m)
八合目(3250m)
ここには衛生センターがあるので
具合が悪い場合は早めに見てもらいましょう。
ここ八合目からは富士山本宮浅間大社の境内になります。
一の鳥居が登山者を向かえます。
九合目(3460m)
全体の登山距離は短いものの、
どんどんきつくなっていくのがこのコースの特徴です。
この辺から手を使わなければ登れない岩場も現れ始めます。
下山者とのすれ違いも注意したい。
九合目から二の鳥居をくぐります。
九合五勺(9.5合目)(3590m)
頂上まであと少しも最後はかなりの急勾配。
富士山 富士宮口 山頂着
ノンストップで約2時間強です。
奥に見える鳥居は駒ケ岳の頂
山頂の富士山本宮浅間大社 奥宮へ参拝
奥宮前の鳥居は四日前、76年ぶりに建て替えられたばかり
駒ケ岳(3720m)より
富士山本宮浅間大社 奥宮
社殿後ろに見える鳥居が浅間岳。
富士山特別地域気象観測地
お鉢巡りの予定でしたが
「剣ヶ峰 - 駒ヶ岳 - 久須志岳間」のみの部分開通
奥宮からすぐの剣ヶ峰を目指します。
最後の難関、急な馬の背を登ると
富士山 最高地点「剣ヶ峰」へ
日本最高峰 富士山山頂 剣ヶ峰の碑
二等三角点
「富士山」この標石は「三角点」といい、地球上の位置が正確に求められています。
三角点は、地図作りやいろいろな測定の基準として利用され、
大変重要な役割を果たしています。
この三角点は日本一高い霊峰・富士山頂に位置することから、
多くの人々に親しまれています。
平成14年4月1日から、三角点の位置を表す基準が日本測地系から
世界測地系に変更され、緯度・経度の値が変わりました。北緯 35度21分38.261秒
東経 138度43分38.515秒
標高 3775.63メートル平成14年8月吉日 国土地理院
富士山 電子基準点
電子基準点とはGPSを利用して位置を正確に連続して測定するための基準点です。
地震や火山活動に伴う地殻変動の観測監視のために
重要な基盤的観測施設であるとともに、
三角点や水準点と同様に測量の基準として使用されます。
駒ケ岳 裏にある、「道馬舎」
御殿場口 登山道
御殿場口
御殿場口の誇る最大の特色は下山道「砂ばしり」です。
箱根山・駿河湾を見おろしながら一歩3メートル余りで
下る下山道は他の口では味わえない醍醐味が満喫できます。
銀明水
御殿場ルート頂上近くに湧く御霊水
登山者がこの水を飲むと、御最新のご神徳が得られると伝わる。
活火山としての富士山
富士山は約10万年前に噴火を開始し、
約3500年前にほぼ現在の姿にまで成長しました。
山頂には2つの火口(大内院と小内院)があります。
火口の内壁には噴火した溶岩やスコリア(赤色や黒色の気泡の多い火山礁)
の層が折り重なっています。
スコリアの一部には融けて固く結合したため溶岩のようにみえるものもあります。
山頂火口の本格的な噴火は約2200年前に停止し、山腹噴火へと移りました
その後、山頂では水蒸気爆発が起きて現在の大内院火口が作られました。
火口周辺に点在する巨大な灰色の岩塊はこの時に吹き飛ばされたものです。
山頂火口一帯から立ち上がる噴気は歴史時代を通じてたびたび目撃されましたが、
1950年代以降は観測されなくなりました。
吉田・須走口近くの 成就ヶ岳(3734m)は
山頂一 美しい御来光が見られるとされる。
強風でも知られるため注意が必要です。
須走口と吉田口の頂上には
富士山本宮浅間大社奥宮 末社 「久須志神社」が鎮座します。
大名牟遅命(おおなむちのみこと)・少彦名命(すくなひこなのみこと)
を祀ります。
久須志神社にある頂上の境内図
富士山の山頂部分を一周することをお鉢巡り(おはちめぐり)といいます。
頂上に8つある峰(八神峰)を巡るのでお八巡り、
噴火口が「お鉢」のようであるからという2つの説があります。
火口の直径は久須志神社から富士山特別地域気象観測所(富士山測候所)
まで780m、歩行距離は3キロ。1時間から1時間半ほどで巡れます。
富士山の植生
富士山の植生は低地帯、山地帯、亜高山帯、高山帯、上部高山帯へと
高度を上げるにつれて変化します。
すそ野から亜高山帯までは落葉樹林や針葉樹林の森林が分布し、
その上の高山帯は植物がまばらに生える高山荒原となっています。
標高3500mから山頂までは上部高山帯で、ここの生育できる植物は
寒さ・強風・乾燥に耐えられるコケ類や地衣類です。
コケ類と地衣類が主として分布している上部高山帯を持つ山は
日本列島では富士山だけです。
近年、山頂付近には従来、山腹にしか確認できなかった
イワツメクサやコタヌキランなどの植物も見られるようにもなりました。
宝永第一火口縁
時間があったので六合目から宝永火口へ
下山は登山道と下山道が共通のためしばしば渋滞が起こります。
通常山登りのルールでは登りが優先ですが、
譲り合いの精神で臨機応変に対応したいです。
また下山は膝痛が起こりやすいので、
サポーターやトレッキングポールなどを準備しておきたい。