小金沢山(2014m)・雁ヶ腹摺山(1847m)・大蔵高丸(1781m)・湯の沢峠より
大菩薩嶺から滝子山までの全長約30kmに及ぶ長大な尾根は、
「小金沢連嶺 (甲州アルプス)」と呼ばれています。
この中間地点にある「湯の沢峠」を起点に、
山梨百名山「小金沢山・雁ヶ腹摺山・大蔵高丸」の三座をピストンしてきました。
またここには、山梨県大月市が制定した「秀麗富嶽十二景の山」も連なっており、
こちらも合わせて巡って来ました。
白谷小丸(しらやこまる)
標高 1890m | 登山日 2023年8月4日 |
小金沢連の展望ポイント | |
所在地 山梨県大月市大月町真木 |
白谷ノ丸(しらやのまる)
標高 1920m | 登山日 2023年8月4日 |
小金沢連の展望ポイント | |
所在地 山梨県大月市大月町真木 |
黒岳(くろだけ)
標高 1987.6m | 登山日 2023年8月4日 |
一等三角点(小金沢山) | |
所在地 山梨県大月市大月町真木 |
川胡桃沢ノ頭(かわくるみさわのかしら)
標高 1901m | 登山日 2023年8月4日 |
黒岳 牛奥ノ雁ヶ腹摺山間のピーク | |
所在地 山梨県大月市大月町真木 |
牛奥ノ雁ヶ腹摺山(うしおくのがんがはらすりやま)
標高 1990m | 登山日 2023年8月4日 |
日本一長い山名の山 秀麗富嶽十二景 | |
所在地 山梨県大月市大月町真木 |
小金沢山(こがねざわやま)
標高 2014.37m | 登山日 2023年8月4日 |
三等三角点(雨沢) 山梨百名山 秀麗富嶽十二景 | |
所在地 山梨県大月市大月町真木 |
赤岩ノ丸(あかいわのまる)
標高 1792m | 登山日 2023年8月4日 |
大峠 黒岳間のピーク | |
所在地 山梨県大月市大月町真木 |
雁ヶ腹摺山(がんがはらすりやま)
標高 1847m | 登山日 2023年8月4日 |
山梨百名山 秀麗富嶽十二景 | |
所在地 山梨県大月市七保町奈良子 |
大蔵高丸(おくらたかまる)
標高 1781m | 登山日 2023年8月4日 |
山梨百名山 秀麗富嶽十二景 | |
所在地 山梨県大月市大月町真木 |
ハマイバ丸(破魔射場丸)
標高 1751.99m | 登山日 2023年8月4日 |
三等三角点(槻沢頭)秀麗富嶽十二景 | |
所在地 山梨県大月市大月町真木 |
難易度 ★★ オススメ ★★★★ | 登山口(ナビ検索) 湯ノ沢峠 |
スタート地点(05:03)→湯ノ沢峠(05:18)→白谷ノ丸(05:47)→白谷小丸(05:52)→白谷ノ丸(05:58~06:10)→黒岳(06:10)→川胡桃沢ノ頭(06:33)→牛奥ノ雁ヶ腹摺山(07:00)→小金沢山(07:28)→牛奥ノ雁ヶ腹摺山(07:56)→川胡桃沢ノ頭(08:21)→黒岳(08:41)→赤岩ノ丸(09:04)→大峠(大ドウミ)(09:18)→雁ヶ腹摺山(09:56)→御硯水(10:25)→大峠(大ドウミ)(10:29)→赤岩ノ丸(10:51)→黒岳(11:25)→白谷ノ丸(11:43)→湯ノ沢峠(12:20)→湯の沢峠のお花畑(12:26)→大蔵高丸(12:49)→ハマイバ丸(13:13)→大蔵高丸(13:37)→湯の沢峠のお花畑(13:53)→湯ノ沢峠(13:57) 所要時間 9時間3分 累積標高 1979m / 1986m 距離 24.2km | |
■小金沢山(こがねざわやま)は、山梨県大月市と甲州市の境にある山。標高は2,014.3メートル。大月市の最高地点。山梨百名山の一つ。 大菩薩嶺から南側へ続く尾根筋を小金沢山稜又は小金沢連嶺と呼び、その主峰となる山である。相模川水系の葛野川の源流となる小金沢(黄金沢とも書く)がわき出ることからその名がつけられた。三角点が設置された当初は雨沢ノ頭と命名され、小金沢山の名は、当山より南側の現在の黒岳につけられていた。 山頂は、南側の牛奥ノ雁ヶ腹摺山と共に富士山の眺望に優れる秀麗富嶽十二景の一つとして選ばれている。山の東側一帯は「小金沢水源の森」として林野庁の認定する水源の森百選に選ばれている。 山の地下には、西側の上日川ダムと東側の葛野川ダムを結ぶ延長約8キロの水路があり、東側の地下に東京電力の揚水式水力発電所、葛野川発電所がある。 ■大蔵高丸(おおくらたかまる)は、山梨県大月市と甲州市の境にある山。標高は1781メートル。山梨百名山の一つ。 大菩薩嶺から南側へ続く尾根筋を小金沢山稜又は小金沢連嶺と呼び、その主峰となる小金沢山から、牛奥ノ雁ヶ腹摺山、黒岳、白谷ノ丸、湯ノ沢峠と経て当山に至る。 山名は、甲州市側にある大蔵沢の上流にある高い山という意味で、丸(マル)は朝鮮語の峰を指すことばと言われる。 甲斐国志では甲斐の国の東の鎮めを「初鹿野山」としているが、この初鹿野山とは当山から南の大谷ヶ丸にかけての一帯のことだと言われる。 山頂は、南側のハマイバ(破魔射場)と共に富士山の眺望に優れる秀麗富嶽十二景の一つとして選ばれている。 登山口の湯ノ沢峠から当山の山頂、南側のハマイバにかけては花の美しいコースとして知られる。 |
湯の沢峠駐車場のトイレ
湯の沢峠駐車場 「焼山沢真木林道」は終盤道が悪く、
駐車場の手前1kmからスタートしました。
湯の沢峠にはしっかりとしたトイレの他、「湯の沢峠避難小屋」もあります。
湯の沢峠駐車場
駐車台数 10台(路肩)
トイレ 有り
冬季の間、林道の冬季閉鎖あり
大菩薩連嶺の湯ノ沢峠にある「焼山沢真木林道(西側)」終点の駐車スペース(標高1650m)。アクセスは中央道の勝沼インターチェンジを下りて国道20号線の東京・大月方面へ向かい、景徳院入口の交差点で県道218号線の嵯峨塩・天目方面へ左折、やまと天目山温泉を過ぎた先で道標に従い焼山沢真木林道の湯ノ沢峠方面へ右折する。林道は上部の3kmほど(日川林道との合流点より先)が未舗装となる他、12月から4月下旬にかけては冬期通行止となる(東線とは未接続)。トイレが整備されている他、駐車スペースの奥には電気の通じている湯ノ沢峠避難小屋、手前の道路脇に水場もある。お花畑を経て秀麗富嶽十二景の大蔵高丸と破魔射場(ハマイバ)丸の最短の登山口となる。
湯の沢峠
駐車場から少し登ると、本当の「湯の沢峠」へ
峠を右に行くと大蔵高丸、左に行くと小金沢山方面となります。
ここには「ハマイバ・大蔵高丸・牛奥ノ雁ヶ腹摺山・小金沢山」のカウンターがあり、
登山者は目的の山をカウントしていくシステムとなっています。
先ずは大菩薩方面へ、200m程の登るとガレ場より展望があります。
富士山と、後で向かう大蔵高丸からハイバマ丸、滝子山へと続く稜線、
手前右下に「湯の沢峠のお花畑」も見えています。
白谷小丸(1890m)より
登り進めると気持ちの良い草原へ、
山頂手前の見晴らしの良い岩場は「白谷小丸(1890m)」と呼ばれています。
東側には、こちらも後で登る予定の雁ヶ腹摺山、右には扇山も見えます。
右奥に御正体山から続く道志山塊 、薄ら丹沢方面も望めます。
南には「大蔵高丸・ハマイバ丸・大谷ヶ丸・滝子山」、
右奥に杓子山、富士山の下には三ッ峠山 等の展望。
白谷ノ丸(1920m)
草原の一番上のピークは「白谷ノ丸(1920m) 」
(しらやのまる)と読むそうです。
白谷ノ丸より、手前が先ほどまで居た白谷小丸。
この辺り一帯は草原になっており、所々に岩と砂礫で出来た展望地がある素敵な所です。
西側には南アルプスも見えるはずですが、この日は雲が多くて見えません。
コウリンカ
周辺には花も沢山咲いていました。
草原には一部、獣除けのネットも設置されており、草花が保護されています。
キバナノヤマオダマキ
やまなしの森林100選
黒岳の広葉樹林 白谷ノ丸を境に急に植生が変わりシラビソの森へ。
黒岳との鞍部だけミズナラ等の落葉広葉樹林になり、
そこに「やまなしの森林100選」の看板があります。
黒岳(1987.58m) 一等三角点(小金沢山)
しばらく歩くと黒岳の山頂へ。
山梨県には黒岳が2座あり、有名な方は御坂山地の最高峰(1793m)ですが、
こちらも立派な一等三角点峰です。
川胡桃沢ノ頭(かわくるみざわのかしら)1901m
その後、アップダウンを繰り返しながら、川胡桃沢ノ頭(かわくるみざわのかしら)という
ピークを経由し、一度しっかりと下ります。
川胡桃沢ノ頭から下って来ると、植生が変わり立枯れと笹の広がるエリアへ、
登り返していくと次第に展望が広がります。
牛奥ノ雁ヶ腹摺山(1990m)
「牛奥ノ雁ヶ腹摺山(うしおくのがんがはらすりやま)」は日本一長い山名の山です。
山麓の地名「塩山牛奥」と、雁がお腹を擦りそうなほど高い山であることから
「雁ヶ腹摺山」という名前が付いたと言われています。
ここは次に向かう小金沢山と合わせて、「秀麗富嶽十二景」の二番山頂に選ばれています。
牛奥ノ雁ヶ腹摺山より望む富士山
小金沢山(2014m)・三等三角点(雨沢) 2014.37m
小金沢連嶺の名の元となる山で、山梨百名山の一座に選ばれています。
葛野川の源流となる小金沢がわき出ることからその名がつけられました。
当初は「雨沢ノ頭」と呼ばれ、小金沢山の名は黒岳につけられていたそうです。
小金沢山 山頂より
秀麗富嶽十二景・二番山頂より、
歩いて来た稜線の鞍部から富士山と下に三ッ峠山。
南アルプス
来た道を再び、黒岳手前の分岐まで戻って来ました。
ここから雁ヶ腹摺山へ向かうために、大峠まで約450m下ります。
下り始めると、シラビソと苔の雰囲気の良い森に。
赤岩ノ丸(1792m)
赤岩ノ丸から更に下ると、ミズナラやカエデなどの落葉樹に変わります。
大峠(1564m)
大峠の駐車場には10台ほどの駐車スペース(トイレ)があります。
アクセスは、大月市街西部より県道510号線を進み、真木小金沢林道に接続、
峠まで幅の広い走りやすい舗装路が続きます。
雁ヶ腹摺山と、大菩薩連嶺の黒岳の登山口でもあり、
駐車場は狭いため、休日となると路肩に路駐の車両が続くこともあります。
御硯水
一旦車道へ出て、再び林道ゲート脇から登山道へ進むと、
すぐに「御硯水」と呼ばれる水場があります。
登山道に掛かる木橋
鎖のある急登箇所もありますが、整備されて歩きやすい道です。
序盤はトラバース気味に登山道が続きます。
足洗石
その後、進路を北向きに変え、指導標を過ぎると急登が続くようになります。
途中「足洗石」と名付けられた巨岩の一枚岩があります。
雁ヶ腹摺山の山中も落葉広葉樹林の美しい森、紅葉の頃は良さそうな雰囲気です。
黒岳
山頂が近づくと、露岩の上から大峠を隔てて、反対側の黒岳を一望することができます。
手前には先ほどまで居た、白谷ノ丸の草原がよく見えています。
こちらは大蔵高丸〜ハマイバ〜大谷ノ丸~滝子山、
南側は雲が増え、富士山は隠れてしまいました。
雁ヶ腹摺山(1847m)
先ほどの、牛奥ノ雁ヶ腹摺山同様に、
渡り鳥の雁が腹をするようにして越えていったことから、名付けられた雁ヶ腹摺山。
この辺りには他に「笹子雁ヶ腹摺山」と同じ名の山が3座あります。
山梨百名山の他、「秀麗富嶽十二景の一番」山頂です。
この先、同じ一番の「姥子山」まで行く予定でしたが断念しました。
山頂は樹林の中ですが、五百円札撮影地の案内板があり、
富士山方向のみ展望が開かれています。
雁ヶ腹摺山〜姥子山
大峠から黒岳まで登り返し、再び白谷ノ丸へ、
先ほど登った「雁ヶ腹摺山」と、断念した「姥子山」を望みます。
白谷ノ丸より
湯の沢峠まで戻り、今度は大蔵高丸方面へ。
直ぐに獣避けのゲートがあり、湯の沢峠のお花畑へ。
ここからはお花畑を目的に歩かれる大勢の登山者とすれ違いました。
大蔵高丸(1781m)
山梨百名山の他、「秀麗富嶽十二景の三番山頂」に選ばれています。
同じ三番の「ハマイバ丸」まで、もう少し歩いて行くことにします。
ハマイバ丸手前の獣避けゲートの先には、素敵なお花畑が広がっていました。
ツリガネニンジン
メトラノオ
コオニユリ
タチフウロ
シモツケソウ
アキノキリンソウ
オオバギボウシ
コウリンカ
ハマイバ丸(1752m)
変わった山名の「ハマイバ丸」は (破魔射場丸)と書くそうです。
大蔵高丸と共に「秀麗富嶽十二景の三番山頂」に選ばれています。
三等三角点(槻沢頭) 1751.99m
のんびり湯の沢峠まで戻り終了。