高野山 壇上伽藍 大塔(根本大塔)・世界遺産




高野山 壇上伽藍 大塔(根本大塔)

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高野山真言宗 総本山金剛峯寺 名所一覧
http://www.koyasan.or.jp/meguru/sights.html

中門を通り、金堂の北東にあるのが、

壇上伽藍のシンボル的な多宝塔、根本大塔です。

高野山と言えばこのイメージです。

それもそのはず、この根本大塔が真言密教の根本道場としての

重要な位置づけがされてます。

そんな根本大塔ですが、今までには何度も焼失・再建を繰り返し、

現在の大塔は昭和12年(1937年)に再建されたものです。

大塔

お大師さま、真然大徳(しんぜんだいとく)と二代を費やして
816年から887年ごろに完成したと伝えられます。
お大師さまは、この大塔を法界体性塔とも呼ばれ、
真言密教の根本道場におけるシンボルとして建立されたので古来、
根本大塔(こんぽんだいとう)と呼んでいます。
多宝塔様式としては日本最初のものといわれ、本尊は胎蔵大日如来、
周りには金剛界の四仏(しぶつ)が取り囲み、
16本の柱には堂本印象画伯の筆による十六大菩薩(じゅうろくだいぼさつ)、
四隅の壁には密教を伝えた八祖(はっそ)像が描かれ、
堂内そのものが立体の曼荼羅(まんだら)として構成されています。
高野山真言宗 総本山金剛峯寺

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両界曼荼羅

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教科書などでも見たことあろう両部曼荼羅は、

日本の密教の中心仏、大日如来の説く真理や悟りの境地を、

視覚的に表現した曼荼羅です。

両部曼荼羅は「胎蔵曼荼羅」と「金剛界曼荼羅」の両界からなり

胎蔵曼荼羅は主に「大日経」に基づき悟りの世界を表し、

金剛界曼荼羅は「金剛頂経」に基づき智慧の世界を描いています。

それぞれ違った解釈に基づき真理を捉えてますが、

真言密教においては胎蔵界・金剛界両界の曼荼羅どちらも大切な教義となります。

高野山巡礼の旅① 壇上伽藍に見る弘法大師の息吹

実は勉強不足で全然知らずに入ってしまいました…

内部に入ると先ず中央に大日如来が鎮座されており四方には四体の如来様、

周りを見ると多宝塔の16本の柱には菩薩が画かれているのを見ていると

ここは東寺(教王護国寺)と同じ、立体曼荼羅を表現しているんだと凄く感動しました。

根本大塔の内部は撮影禁止なので撮影は出来ませんでしたが、

上の動画で少しですが見ることができます。

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後に調べると真ん中のご本尊は胎蔵界の大日如来、

四方の仏は金剛界の四仏

北方:不空成就如来(ふくうじょうじゅにょらい)

東方:阿閦如来(あしゅくにょらい)

南方:宝生如来(ほうしょうにょらい)

西方:阿弥陀如来(あみだにょらい)

が配されています。

なぜ胎蔵界と金剛界がまぜられているのか?

それには、金胎不二(こんたいふに)両部不二(りょうぶふに)という思想に依る所で、

金剛界と胎蔵の両部は而二不二 (二つでありながら一体) で ある。

とする真言密教の教学の根本思想からなります。

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また、四隅の壁面には真言宗を伝えた代々の祖師、真言八祖の絵が描かれています。

真言八祖とは

第一祖:龍猛(りゅうみょう)

第二祖:龍智(りゅうち)

第三祖:金剛智(こんごうち)

第四祖:不空(ふくう)

第五祖:善無畏(ぜんむい)

第六祖:一行(いちぎょう)

第七祖:恵果(けいか)

第八祖:空海(くうかい)

これは、真言密教の正統の系列で、

第一祖から脈々と受け継がれてきました。

まさに空海の創造した真言密教の世界が、

この大塔に凝縮されているといえます。

根本大塔

拝観時間 8時30分〜16時30分

住所 〒648-0211  和歌山県伊都郡高野町高野山

入館料 ¥200-

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