山住神社(やまずみじんじゃ)遥拝所・浜松市天竜区水窪町




山住神社(やまずみじんじゃ)遥拝所・浜松市天竜区水窪町

水窪情報サイト
https://www.misakubo.net/観光情報/史跡-遺跡/

国道152号沿い水窪橋の近くに山住神社の遥拝所が鎮座します。

今では車道が整備されここから30分程 車を走らせれば

標高1,107メートルの山住峠にある神社まで容易に行くことができますが、

それ以前は山中を超えて行く他ありませんでした。

遥拝所は赴くことが出来ない人のために建てられたものです。

ここ山住神社は山犬信仰(狼信仰)の中心地です。

狼信仰

現在ではあまり知られていませんが、狼はかつて信仰の対象でした。
多くの場合、山の神のお使いとして田畑を荒らす害獣を駆逐する役回りです。
また、狼自身が大口真神として神格を持つ場合もあり、害獣を退けることから、
悪しきものを噛み砕く神、魔伏せの神として崇められ、山の神が火伏せや多産、
豊穣の神であることから狼もまた火防や安産、五穀の神として信仰をあつめることがありました。

山住神社

御祭神

大山祇命・事解男命・伊弉册命・速玉男命

和銅2年(709)伊予の大山祇神(おおやまづみのかみ)を勧請して
山住(やまずみ)大権現と称した。
当初は、勝坂、あるいは門桁、あるいは宮川に創建された後、
現在地に遷座したという。

徳川家康が武田勢に追われ山住に逃げ込んだ時、
山全体が鳴動し、ウォーウォーという山犬の大音声がおこり、
武田勢を退散させた。
以来、徳川家康の崇敬を受けたという。
そのためだろうか、当社の神紋は葵の紋だ。
徳川家康を助けた山犬の声でも明白だが、
当社は、山犬(狼)信仰の神社。
当社の神札には、山犬様が描かれている。
山犬(狼)は、農作物を荒らす猪や鹿を退治する益獣であり、
焼畑の作物の守り神。
奥三河一帯には、山住神社の山犬信仰が浸透しているという。
昭和27年の佐久間ダム建設の時、
周囲の猪が、いっせいに愛知県東栄町方面へ移動し、
作物に多大な被害を与えた。
この時にも、猪害をさけるため、小字単位で山住の小祠を作って祀ったという。
猪退治の山犬信仰は、その後、悪霊除け、猿除けへと拡大した。

山住神社に訪れた際の記事も合わせてごらんください。

山住神社(やまずみじんじゃ)の記事

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