獅子ヶ鼻(岩室山) (260.3m) 本宮山(511m) 黒山(548.9m)・遠州修験山岳修行路




獅子ヶ鼻(岩室山) (260.3m) 本宮山(511m) 黒山(548.9m)・遠州修験山岳修行路

「遠州の霊山と山岳信仰」の中で紹介されている遠州修験の山岳修行路、

その起点である岩室寺 (獅子ヶ鼻)から、

遠州一宮「小國神社」の奥宮「奥磐戸神社」が鎮座する本宮山を経て、

本宮山系の最高峰 黒山までを歩いて来ました。

獅子ヶ鼻(岩室山) 

標高 260.3m 登山日 2022年4月16日
山岳修験道場 岩室廃寺跡
所在地  静岡県磐田市大平

本宮山(ほんぐうさん)

標高 511m 登山日 2022年4月16日
遠州一宮 小國神社 の奥宮が鎮座
所在地  静岡県磐田市虫生

黒山(くろやま)

標高 548.9m 登山日 2022年4月16日
本宮山系の最高峰
所在地  静岡県磐田市虫生

難易度 ★      オススメ  登山口(ナビ検索) 獅子ヶ鼻公園駐車場
獅子ヶ鼻公園駐車場(08:33)→260.3二等三角点(08:43)→八畳岩(08:48)→上納山(09:13)→磐田市消防団1・2班降り口(09:29)→小國一宮大境三ツ石(09:42)→磐田市消防団3・4班降り口(09:47)→本宮山(遠州)(10:12)→三等 葛布村(10:32)→獅子ヶ鼻公園駐車場(12:02) 所要時間 3時間28分 累積標高 1317m / 1316m 距離 18.9km
弘法大師の開山伝説のあるこの公園は遊歩道やアスレチックが整備され、春は桜やつつじ、初夏は新緑の中で森林浴、バードウォッチング、秋は紅葉と四季折々の自然を満喫でき、ハイキングやウォーキングには最適です。展望台からは遠く遠州灘を望むことが出来、元旦の初日の出スポットとなっています。名前の由来となった水成岩からなる巨岩・奇石の「獅子ヶ鼻」は、昔「牛ヶ鼻」と呼ばれていましたが、安政の大地震で一部が欠け落ち今の名前になりました。
NPO日本トレッキング協会認定の約5kmのコースには「初心者・一般向け」「ベテラン:健脚向け」の2つのコースが有り、子供から大人まで体力に合わせて楽しむことができます。※危険防止のため一部コースが変更になっています。「公園上駐車場」に置かれたマップを確認の上、万全の装備でご利用ください。春には山桜を中心とした桜が咲き、地場産品の販売や露店が並ぶ「獅子ヶ鼻公園桜まつり」が賑やかに開催されます。

「静岡の百山」は、東部から西部、北部まで静岡県内の山が幅広く選ばれています。 叉、海岸近くの低山から南アルプスの3000mを越える山までバラエティーに富んでいます。 本自体は山名の由来、歴史など生活に密着した山の説明が中心で、登山のガイドブックではありません。 山の知識を深め、より楽しむための本です。

遠州の霊山と山岳信仰

遠州は遠州一宮小國神社の神体山として崇められる本宮山を起点にして、東方には白山・春埜山・大日山・大尾山・粟ヶ岳へと続く山並みが連なり、太平洋に突き出た駒形神社の御神体である御前崎(御前岩)を経由し、笠原荘の熊野三山を巡りながら再び峯中路を踏み分け、小笠山から法多山へ到達する春の入峯修行が存在しました。
西方には光明山を経由し、秋葉山を遥拝して湖北の三岳山・竜ヶ石山・富幕山から湖西連峰を縦走して山麓の普門寺へと繋がる秋の入峯修行が存在しました。
北方にも秋葉山を起点に奥の院である竜頭山・常光寺山などの諸霊山が連なり信州へと続いています。
山麓や丘陵部には国分寺の修行場で遠州最大規模を誇った岩室寺をはじめとして、袋井市域に所在する西楽寺・油山寺・法多山(尊永寺)などの古刹が修行の起点として、諸霊山と一体となったネットワークを形成し独特の山の歴史と文化を刻んで来ました。

遠州の主要霊山と想定される入峯ルート(峯中路)

推定ルート 春峯
本宮山→白山→春埜山→大日山→大尾山→ハ高山→粟ヶ岳→小笠山

推定ルート 秋峰(古)
本宮山→光明山→観音山→三岳山→竜ヶ石山→富幕山→坊ヶ峰→石巻山

推定ルート 秋峰(新)
秋葉山→竜頭山→常光寺山

岩室寺廃寺跡(観音堂)

岩室寺廃寺跡(観音堂)
春峯・秋峯共に起点

黒山を最高峰とする本宮山系は背後に連なる山並みの端山として里と山の境をなしており、主尾根に位置する岩室寺は古くは本宮山の宗教的中核をなし、遠州の峰々へ続く山岳修行路(峯中路)への起点でした。

静岡県磐田市大平にある獅子が鼻(260m)へ 現在、獅子ヶ鼻公園として整備されているこの地は山岳修験道場であった岩室廃寺の遺構が公園内に数多く残っています。

獅子ヶ鼻公園駐車場より、

こんな背景を楽しみながら岩室寺~黒山間を歩きました。

公園上駐車場より舗装路を経て

電波塔の近くの東屋へ

ここからは森町・袋井市方面の展望があります。

東屋より 左に小笠山

「獅子ヶ鼻トレッキングコース」は日本トレッキング協会認定のコースで、

「初心者・一般向け」「ベテラン・健脚向け」の2つのコースが有り、

子供から大人まで体力に合わせて楽しむことができます。

この東屋には日本トレッキング協会の認定証も貼られています。

久しぶりなので岩室山(三角点)へ

東屋の先から少し登ったところにあります。

桜が終わりツツジの季節に

こちらからは磐田市・浜松市方面の展望

磐田原大地と天竜川、アクトシティ浜松のタワーも見えます

獅子ヶ鼻(岩室山)(260.3m)・二等三角点(岩室村)

獅子ヶ鼻トレッキングコースを歩き八畳岩へ

認定コースだけあって道標は完備されています。

八畳岩からは光明山や秋葉山

これから向かう本宮山方面の展望

ここから獅子ヶ鼻トレッキングコースを離れ、尾根沿いに古道を歩きます

小國神社からのルートに合流

この辺りではお馴染みのステンレス製プレート

上納山(298.47m)・四等三角点(上納山)

見晴らしの良い鉄塔より

歩いてきた獅子ヶ鼻方面の展望

ここまで古道沿いに幾つも同様の石碑がありましたが、

どれも風化して文字が読めません。

比較的読みやすかったものがこれ、 「是◻︎北◻︎三石」とあります?

小國神社 大境 三ッ石

小國神社 大境 三ッ石

三ツ石は、荘園境を示す牓示(ぼうじ)石とされ、磐田市と森町にまたがる本宮山(511m)から尾根伝いの道を南西に1kmほど下った火切道(ひきりみち)上に所在します。本宮山は小國神社の奥宮で、同神社誌によると平安時代末期、山の麓の村人が三つの石を埋め大境にしたことが小國神社の絵図に記されています。遠州地域には、浅羽荘や池田荘などいくつかの荘園がありましたが、牓示石が現存するところは他になく、全国的に見ても貴重な遺構です。さらに、小國神社の伝承では、古くはこの三ツ石の上で亀卜(きぼく)がなされ、遠州一円の豊作や飢饉、天災の有無などを占ったといいます。

広報もりまち平成29年6月号

四等三角点(本宮山南) 446.3m

本宮山 奥宮まで続く参道(登山道)は一部舗装された歩き易い道です。

各所で山道と林道二手に分かれますが、全て後で合流します。

四等三角点(446.3m)が設置されているピークだけ立ち寄りました。

最後の取付きからの登り、

左が登って来た尾根、下山は右側の尾根(林道)を行きます

本宮山 奥磐戸神社

遠州一宮 小國神社の北約6km、標高511mの本宮山 山頂に、

奥宮「奥磐戸神社」が鎮座しています。

欽明天皇16年(555)2月18日本宮山に神霊が出現、

その後、勅命によって山麓に社殿が造営されました。

奥磐戸神社

本社の北約6Kmにあり、標高511mの山頂には奥宮として奥磐戸神社があります。
御神霊が出現せられた神域で小國神社が現社地に移転し、以後本宮山と称し荒魂神を祀ります。 荒魂を祀り、1月6日には例祭が斎行され5月6日には青葉祭が執行されます。
遠江国の中央に位置し東西南北国中を一望の下に聚め、天竜川・遠州灘の南景は格別です。 小國神社H.P

本宮山 奥磐戸神社

麓の小國神社には大己貴命の和魂が、

奥宮には荒魂がお祀りされています。

毎年1月6日に例祭、5月6日に青葉祭が行われます。

本宮山(511m)

本宮山 奥磐戸神社

住所   静岡県周智郡磐田市虫生
駐車場  数台分の駐車スペースあり
アクセス 小國神社より登山道口まで車で約20分。到着後、約20分(0.6km)の登山

黒山(548.9m)

本宮山 奥磐戸神社の社殿の裏から、最高峰の黒山(548.9m)へ

三等三角点(葛布村)

山標は点名の葛布村

かつてはここにも磐座(巨石)あり遠州修験の霊場だったそうです。

この少し先から春峯・秋峯へと分岐します。

P534

P534の先、お立ち台がある展望地

光明山や湖西連峰へと続く山並み

白倉山 秋葉山〜竜頭山

林道 光南線

県道238 横川磐田線

この後、林道 光南線から 県道238 横川磐田線へ

公園下駐車場から登り返します。

岩屋の石仏群

獅子ヶ鼻

獅子ヶ鼻公園の名前の由来となった巨岩「獅子ヶ鼻」

昔は「牛ヶ鼻」と呼ばれていましたが、

安政の大地震で一部が欠け落ち今の名前になりました。

伏見念力稲荷大神を経て、公園上駐車場へ。

伏見念力稲荷大神

静岡県磐田市大平にある獅子が鼻(260m)へ、現在、獅子ヶ鼻公園として整備されているこの地は 山岳修験道場であった岩室廃寺跡など、公園内に数多くの遺構が残っています。

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