竜頭山(1352.1m) 天神山(1260m) ラクダ山(1216m) 大高遠山(1295.8m)・秋葉山奥之院 秋葉古道
天竜の森から竜頭山・天神山・ラクダ山・秋葉山奥之院・大高遠山を巡りました
竜頭山(りゅうとうさん)
標高 1352.1m | 登山日 2020年5月20日 |
古く山伏の修行場として名高い山 | |
所在地 静岡県浜松市天竜区佐久間町大井 |
天神山(てんじんやま)
標高 1260m | 登山日 2020年5月20日 |
竜頭山手前のピーク | |
所在地 静岡県浜松市天竜区春野町豊岡 |
ラクダ山(らくだやま)
標高 1216m | 登山日 2020年5月20日 |
中腹の名古尾沢上流に秋葉寺奥の院 | |
所在地 静岡県浜松市天竜区佐久間町上平山 |
大高遠山(おおたかとうやま)
標高 1295.8m | 登山日 2020年5月20日 |
水窪100山の一座 | |
所在地 静岡県浜松市天竜区水窪町山住 |
難易度 ★ オススメ ★★★ | 登山口(ナビ検索) 天竜の森 |
天竜の森(07:55)→キャンプ場(08:02)→避難小屋(08:03)→竜頭山(08:11)→天神山(08:40)→秋葉寺奥の院(09:33)→ラクダ山(10:36)→避難小屋(11:17)→大高遠山(11:51)→山住峠(13:14) 所要時間 4時間42分 累積標高 1411m / 1551m 距離 24.5km | |
■竜頭山は南アルプス深南部、浜松市北方の佐久間町と春野町の境にある。「竜の頭」とは迫力のある山名だが、その山名の由来はわからないが、天竜川との関連しているものと考えられる。山頂北東側は天竜の森として整備されていて、車道が延びている。二等三角点がある山頂のすぐ南の岩峰には休憩小屋があり、展望がすばらしい。 ■別名遠州富士とも呼ばれ親しまれている標高1351メートルの山「竜頭(りゅうとう)山」。この山の峰が、髭を生やした竜の頭に見えることから付けられた名前だと言われています。山頂付近にはツガ・ケヤキ・ブナなどの原生林が茂り、新緑や紅葉が美しく、富士山はもちろん、南アルプスの峰々のパノラマを一望することができます。スーパー林道天竜線を利用して、頂上付近まで車で行くことができます。また、登山口から山頂までの標高1200メートルの登山コースは、上り3時間、下り3時間の中級コース。山頂近くには「天竜の森」自然公園が整備され、休憩所も設置されています。スーパー林道の途中にあるこの「天竜の森」の近くには竜頭山展望台への登り口があります。展望台までは約860mほどです。天候に恵まれればスーパー林道からも富士山が見えます。 ■ー |
天竜の森 より
天竜の森
天竜の森は、スーパー林道天竜線沿いの竜頭山(1351.58m)周辺に位置しており、1985年の国際森林年を記念して、広く県民に森林・林業に対する理解を促進し、次代を担う青少年の林業体験活動の場とするために昭和62年度~平成3年度にかけて整備されました。平成11~13年度には、誰もが、気軽に安心して楽しむことができるように、ユニバーサルデザインに配慮し、ゆるやかな歩道や広場、作業小屋、案内・誘導サインなどを新たに設けました。天竜の森は、面積は約95ヘクタールで、「杣人(そまびと)の森」「野鳥の森」「修験の森」の3つの森に分かれています。「杣人の森」は、樹齢90年以上たつスギ・ヒノキの人工林で、天竜美林をの中での森林浴を楽しめます。杣人とは、木を切り出す人のことです。「野鳥の森」は、主にカエデ類やブナなどの落葉広葉樹林からなる森で、四季を通じて、多くの野鳥を観察することができます。「修験の森」は、竜頭山を含む森で、カエデ類、ブナ、ヒメシャラ、シロヤシオ、アカヤシオなどの落葉広葉樹林に、スギ・ヒノキなどの常緑広葉樹林が混じり、多くの植物に出会うことができます。また、秋葉山の修験者が修行の場として使っていた巨石群が見られ、竜頭山山頂付近の展望台では、大パノラマの風景を楽しめます。
カッコウの鳴き声が響く 気持ちの良い散策路
ブナやヒメシャラ、エゴノキ・朴の木など
広葉樹林の気持ち良い登山道が続く
樹木には樹名板がついているので植物の勉強にもなります
竜頭山(1352.1m)山頂
二等三角点(竜頭山)
バイケイソウの道を山頂展望台まで
東側、残念ながら南アルプス方面は雲が多く
手前しか見えませんでしたが
ボンジ山 京丸山 高塚山 奥に岩岳山からの尾根
戸口山 橿山 丸山 小仏山
これから向かう 天神山 ラクダ山 方面
シロヤシオ
天神山(1260m)山頂
ラクダ山の手前に鳥居
ラクダ山(1216m)山頂
辺りにはシロヤシオの花が沢山散っていました
八尺坊
古く秋葉山奥之院(本尊)だった場所
現在は焼津 花沢の法華寺へ
ラクダ山から東の中腹(名古尾沢)にある
秋葉寺 奥の院目指します
名古尾沢 方面へ支尾根を下る
道は不明瞭だが、昔の電柱が所々に建つ
ギンリョウソウ
400m程度 慎重に下ると
次第に沢の音が大きくなり 建物が見えてくる
秋葉山 奥之院
明治六年、神仏分離令で秋葉寺並びに奥の院も廃寺となりました。
竜頭山にあった奥の院不動明王堂は袋井の可睡斎奥の院として再構築。
明治18年(1885年)に秋葉寺・奥の院(竜頭山)共に復興したが、
戒光院として秋葉寺から独立。
独立してしまった戒光院に代わり、設けられたのが現在の奥の院です。
新しい秋葉寺奥の院は有志の篤志を受け、観音堂を明治33年に建設。
千手観音・荒沢不動尊・琢道坊を祀る。
奥之院の一番奥に滝
上部には不動明王の石像
ザレた急登 大変な登りです
ヤマツツジ
百二十七丁の丁目石
ラクダ山からスーパー林道天竜線へ合流
合流地点に八尺坊の案内板
八尺坊
古くより秋葉山奥の院の本尊だったが、正徳三(1713)年二月に田中藩主内藤信輝の宿願により焼津市花沢の法華寺へ移された。徳川信康が八尺坊であるとの言い伝えもあり、その旧跡に小祠が建つ。四月最終日曜が例祭日。
再び 天竜の森へ
この後、「大高遠山」まで軌道を繋げます
「戒光院」跡 長い間この地は秋葉奥の院の境内だったが、明治二十八年二月に「真言宗醍醐派、戒光院」として秋葉寺から独立し、その後大いなる隆盛を見た。しかし大正十四年春野町豊岡へ移転。
大高遠山(1295.8m)山頂
三等三角点(高塔)大高遠山
後日、秋葉神社から竜頭山まで
秋葉街道(塩の道)を歩きました
八町の茶屋跡
八町の茶屋跡
秋葉山奥の院口から八町目のこの地に昭和十六年頃まで茶屋があり、峰道や久保田道を往来する人たちの格好の休憩所になっていた。
前不動
ここから秋葉道は下平山へ下る道と山住へ向かう峰道に分かれる。二体ある石仏の右が聖観音菩薩で左が不動明王
前不動
賽の河原
欅や杉木立に囲まれた窪地に苔むした積み石が十塔ほど点在し、天折した幼子や水子の苦しみを救済するための地蔵菩薩二体と不動明王一体の石仏が祠に安置され河原を見守っている。不動明王像の船形の刻銘から、佐久間町上平山の片桐家と太田家の先祖が願主であることがわかる。
十字路
十字路
南北にのびる峰道と、山脈を東西に横断し瀬尻と金川を結ぶ道との交差点である。後者は参詣の道でもあり生活の道でもあった。
一杯水
一杯水
「一杯水」とは何と美しいひびきだろう!
若い方々の現代風の旅に対する感覚は理解しがたい程、昔の旅は一般に想像以上難儀なものであったという。わが信遠山岳地帯は険しい尾根伝の径が延々と北上する。歩み続けて喉の渇きをいやすところもないというきびしい旅でもあった。しかし、秋葉山から山住まで三里(十二キロ)の 程のその間に「一杯水」と呼ばれている不思議な救いの水が湧くところがただ一箇所ある。この不思議な聖水は、土地の人々の間にも永く伝えられ、今に行きて、真理の水を湛えている。寛政十年に発行された「遠山奇談」にも次の様に述べられている。「此巌の平なる所に一杯水という麗水あり、ここにて人々休息、手にむしびてのみほすに、暫して、又もとのごとく一盃にたたへ湧くといへども少しもあふるることなし。此ゆへに此名あり。」「一杯水」の呼び名は長い間ここを通りすがった多くの旅人たちが共感して口ずさんだもので、その韻は生きて麗妙である。一杯水の傍に、天明名間に新城の三人の方が建てられた碑が現存している。