三瓶山(男三瓶山) 1125.75m・姫逃池ルート
島根県のほぼ中央に位置する「日本二百名山」
また、鳥取県の大山と共に「国引き神話」に登場する山として知られる
「三瓶山(さんべさん)」に登ってきました。
三瓶山は中国地方にある二つのみある活火山のうちの一つです。
主峰の男三瓶山(1126ⅿ)をはじめとする複数の峰が、
「室の内」と呼ばれるくぼ地を取り囲むように、環状に連なる稜線を描く山です。
自然林や見晴らしの良い草原を通るコースのほか、室の内の縦走路、
観光リフトを利用し短時間で登るコースなど様々なルートがあり、
初心者からベテランまで時間と体力に合わせて楽しめます。
今回は主峰の男三瓶山を最短で登ることが出来る「姫逃池コース」より往復してきました。
三瓶山(男三瓶山)
標高 1125.75m | 登山日 2024年9月6日 |
日本二百名山 成層火山 | |
所在地 島根県大田市三瓶町志学 |
難易度 ★ オススメ ★★ | 登山口(ナビ検索) 姫逃池登山口 |
スタート地点(13:11)→北の原登山口(13:13)→北の原休憩所(13:28)→三瓶山(14:09)→北の原休憩所(14:59)→北の原登山口(15:08) 所要時間 1時間56分 累積標高 569m / 553m 距離 4.6km | |
■島根県のほぼ中央部、出雲と石見の国境にそびえる。隣の鳥取県・大山が荒々しい男性なら、三瓶山はその名もやさしい女性であろう。ともに中国地方の名山の双璧である。昭和38年(1963)に、大山、隠岐、島根半島、三瓶山の地域を合わせて大山隠岐国立公園に指定された。裾野の西・東・北側にそれぞれ広大な草原を持ったトロイデ型火山で、美しい裾野の上には男三瓶山、女三瓶山、子三瓶山、孫三瓶山、太平山などの峰々が環状に連なり、その内側に室ノ内火口がある。また男三瓶山北斜面にはブナの美しい自然林が見られるなど、四季折々に変化に富んだ自然に恵まれ、年間を通じてハイキング、登山などで賑わっている。なお山麓には浮布ノ池や姫逃池など見所があり、それぞれ異った伝説を秘めている。また、三瓶温泉、湯抱温泉、小屋原温泉などの温泉場も多い。
山名は佐比売山が訛って三瓶山になったといわれている。登山コースは西ノ原、東ノ原、北ノ原よりそれぞれ約2時間。全山縦走は5時間くらい。展望は頂上からは北東に隠岐、島根半島、東より南西にかけては中国山脈が望まれる。特に早朝の雲海はすばらしい。(ヤマケイオンラインより) ■三瓶山を1周する「三瓶山第一高原道路」が設けられ、道路沿いには樹齢400年の「定めの松」や三瓶スキー場、島根県立三瓶自然館サヒメル、などの観光施設が点在している。西の原、東の原、北の原、の3つ草原も整備されている。写真家の須藤英一は西の原にある草原が新緑の春から夏にかけて美しく、中でも一番の見所と評している。北の原は島根県立三瓶自然館(サヒメル)や国立三瓶青少年交流の家などの社会教育施設とキャンプ場がある。 |
姫逃池駐車場
姫逃池駐車場 (ひめがいけ)
所在地 〒694-0003 島根県大田市三瓶町多根
収容台数 100台(無料)
トイレ 有り
標高 588m
登山ルート 三瓶山(姫逃池コース・名号コース)
山陰自動車道の大田朝山インターチェンジから県道286号、県道284号および県道56号などを経由して19㎞、三瓶山の北麓にある登山口です。島根県立三瓶自然館(サヒメル)新館の駐車場で、周辺には青少年交流の家、キャンプ場などがある場所です。姫逃池コース登山口は駐車場のすぐそばで、名号コース登山口は東へ500mの青少年交流センターの近くにあります。
姫逃池登山口
「姫逃池コース」は三瓶山の主峰「男三瓶山(1126m)」を最短で登ることが出来る、
初心者にもおすすめのルートです。
登山口の前の「姫逃池駐車場」より、三瓶山の北側からアプローチするルートとなります。
登山道は整備されていて、夏は涼しく秋は紅葉で美しい登山道です。
特に北斜面の上部にはブナ林が残っており、島根県内では大変貴重な地域となっています。
東屋やベンチが設置されており、休憩箇所も豊富です。
途中、女三瓶山との分岐を過ぎると、つづらおりの登山道が続き、
ススキ野が広がる場所に出ると山頂はすぐそことなります。
三瓶山山頂神社
出雲国・石見国との国境に位置する三瓶山は、
「出雲国風土記」が伝える「国引き神話」に登場する山として知られています。
国引き神話では、三瓶山は大山と共に国を引き寄せた綱をつなぎ止めた杭とされています。
出雲国風土記では、三瓶山は「佐比売山(さひめやま)」の名で記されていましたが、
奈良時代の二字好字令によって「三瓶山」と表記されるようになったといいます。
三瓶山・男三瓶山(1125.75m)
ススキ野が広がる一帯の少し小高い場所が男三瓶山の山頂となります。
山頂には一等三角点が設置されているほか、北側を望むことが出来る展望台があります。
一等三角点(三瓶山)
男三瓶山の山頂は広く360度の展望があり、周囲にはベンチが並んでいます。
秋にはススキ野原がきれいな場所で、植物も豊富です。
近くの室の内展望所からは、室の内と呼ばれる火口跡を眺めることもできます。
ここからは、三瓶山の北の方向が展望できます。
眼下に見えるのが北の原で、県立三瓶山自然館やキャンプ場、国立三瓶青少年交流の家など各施設が見られます。
また、前方には、国引き神話の舞台となった白砂青松の長浜海岸(園の長浜)と島根半島が見られます。
新羅の国から引き寄せたという島根半島を、弓なりにのびる砂浜を網にし、三瓶山を杭にしてつなぎとめたという壮大な物語を思い浮かべながら眺めてみるのもおもしろいでしょう。
島根半島の西端(左手)が日御崎、少し手前の砂浜が終わるあたりが出雲大社です。また天気の良い日には日本海の海上に隠岐島を望むこともできます。
(案内板より)
西側の展望
山頂の北側にはウッドデッキがあり、絶好の展望ポイントとなっています。
眼下に見える「北の原」
県立三瓶山自然館やキャンプ場、国立三瓶青少年交流の家など各施設が見えます。
残念ながらこの日は曇っていて、
国引き神話の舞台となった白砂青松の長浜海岸(園の長浜)や島根半島までは見えません。
三瓶山避難小屋
山頂から女三瓶山方向へ下る途中にあるのが、三瓶山の避難小屋です。
現在は改修工事の最中でした。
「女三瓶・子三瓶・孫三瓶・太平山 ・日影山」 と「室の内」を周回したかったのですが、
時間の都合で断念、少しだけすすき野を歩きました。
ハクサンフウロ
マツムシソウ
ヤマハココ
秋になると山頂一帯などでは、広大なススキ野原が広がります。
光にあたると銀色に輝くススキを目当てに多くの人が訪れます。
草原では、マツムシソウや、リンドウ
登山道ではキバナアキギリやツリフネソウなどを見ることができます。
女三瓶山
ススキ野の一段低い場所から男三瓶山や女三瓶山など、三瓶山の山々を望みます。
男三瓶山
室の内展望所
山頂の南側にある「室の内展望所」からは、
室の内と呼ばれる火口跡を眺めることができます。
三瓶山の山々をぐるりと見渡せる絶景ポイントです。
前方に広がるすり鉢状の窪地は室の内と呼ばれています。
今から約4千年ほど前、この室の内を中心とした三瓶火山最後の大規模な火山活動があり大量の火山噴出物を噴出しました。
このときの火山砕屑物が堆積してできたのが大平山です。
そして、室の内の最も低い場所には室の内池と呼ばれる約1.1haほどの小さな火山湖があります。また、池から西に200mほど行ったところには鳥地獄と呼ばれる噴気孔があり、いまでも二酸化炭素をわずかながら噴出しています。
(案内板より)
室の内
「室の内」と呼ばれる爆裂火口、中心に火口湖の「室の内池」が見えます。
池の近くには「鳥地獄」と呼ばれる噴気孔があり、
いまでも二酸化炭素をわずかながら噴出しているそうです。
女三瓶山 方面
女三瓶山の山頂には、TV局の中継局が置かれています。
三瓶山「東の原」より、旧さんべ温泉スキー場の「三瓶観光リフト」で
大平山と女三瓶山の背の部分まで手軽に登ることが出来ます。
ススキ野をのんびりと散歩し、姫逃池コースをピストンで戻りました。
三瓶山全景