雨飾山(1963.3m)・雨飾高原キャンプ場より




雨飾山(1963.3m)・雨飾高原キャンプ場より

日本百名山の「雨飾山(あまかざりやま)」へ

長野県北安曇郡小谷村と新潟県糸魚川市の境に位置する標高1963mの山で、

「猫の耳」と呼ばれる2つの山頂を持った双耳峰の山容が特徴的。

山名の由来は山頂で祭壇を祀って雨乞いの祈願をしたことからとか、

「両飾山」や「両粧山」と呼ばれていたが「両」が「雨」になったという説もあるそうです。

日本海に近く、天候が良ければ360度の展望を持つ山頂から望むこともできます。

南の小谷と北の糸魚川の両側から主要な登山道がありますが、

今回は小谷村からすぐの「雨飾高原キャンプ場」より登ってきました。

雨飾山(あまかざりやま)

標高 1963.3m 登山日 2023年9月24日
日本百名山
所在地 長野県北安曇郡小谷村・新潟県糸魚川市梶山

難易度 ★     オススメ ★★★ 登山口(ナビ検索) 雨飾高原キャンプ場
雨飾山登山口(03:48)→ブナ平(04:25)→1500台地(04:43)→荒菅沢(04:54)→笹平(05:44)→薬師尾根分岐(05:48)→雨飾山(06:21~07:12)→薬師尾根分岐(07:23)→笹平(07:29)→荒菅沢(08:12)→1500台地(08:20)→ブナ平(08:32)→雨飾山登山口(09:01) 所要時間 36時間46分 累積標高 5449m / 5469m 距離 61.3m
■雨飾山は、長野県北安曇郡小谷村中土(南麓にある雨飾高原)と新潟県糸魚川市梶山(根知谷の奥)との県境に位置します。雨飾山とその周辺の高原や温泉地は、妙高戸隠連山国立公園(※1)に属し、公園の最西端を占めています。また、頸城山塊(くびきさんかい、別称:頸城アルプス※2)の最西端の山でもあります。南麓の長野県側の登山基地は「雨飾高原・小谷温泉」。北麓の新潟県側の登山基地は、根知谷の奥に所在する「雨飾温泉」になります。山頂からは、2本の主要な登山道が南北に伸びていることになります。南麓の長野県側では、小谷温泉(雨飾高原)から『小谷温泉道』に進みます。北麓の新潟県側では、雨飾温泉(旧梶山新湯)から『薬師尾根道(梶尾道)』を登ります。また、小谷村大網(姫川温泉の東隣の集落)から入る登山道(大網道)もあります。
日本百名山に選定されている「雨飾山」の山頂には、二等三角点「雨飾山」(標高1963.27m)が設置されています。また、山頂部分は小さな双耳峰になっていて、「猫の耳」と呼ばれています。小谷温泉ないし雨飾温泉からの登山道を山頂に向かって進むと、先に「北峰」に辿り着きます。「北峰」には石仏が並んでいます。また、北峰から西方向に下る『大網道』が出ています。北峰からわずか40mほど進むと、山頂である「南峰」に到着します。
※1:妙高戸隠連山国立公園は、新潟県南部と長野県大北地域にまたがる国立公園です。2015年に上信越高原国立公園から分離して成立したばかりの公園です。「妙高山・焼山と妙高高原」、「黒姫山・戸隠山・飯縄山と飯綱高原」、「野尻湖とその周辺」、「雨飾山と周辺」~を含んでいます。
※2:頸城山塊(頸城アルプス)は、「妙高戸隠連山国立公園」内にある連峰です。妙高山-火打山-新潟焼山-雨飾山~が主な峰々です。■深田久弥が選定した日本百名山のひとつ。山名は雨あるいは天を祀る意味の「アマ山」から来ているとする説や、双耳峰で「両飾山」や「両粧山」と呼ばれていたが「両」が「雨」になったという説もある。山頂は360度の展望があり、二等三角点が設置されている。「猫の耳」と呼ばれる双耳峰となっており、南峰には標柱と三角点が、北峰には石仏が並ぶ。これらの石仏が北に向いているところから、元々は越後、日本海側の信仰の山だったと推測される。

日本百名山』(にほんひゃくめいざん)は、小説家、随筆家の深田久弥の著した山岳随筆。文筆家で登山家でもあった本人が、実際に登頂した日本の各地の山から自身が定めた基準で、100座を選び主題とした随筆集。

雨飾高原キャンプ場

雨飾高原キャンプ場

住所      〒399-9511 長野県北安曇郡小谷村中土18926-1

電話番号    0261-85-1045

営業時間    6月中旬~10月末頃(気象条件で変更あり)

チェックイン  13:00~17:00

チェックアウト 9:00~11:00

場内共有設備  売店、自動販売機、温水シャワー、炊事場

洗濯機・乾燥機、水洗トイレ、公衆電話、自動販売機

予約方法    予約ページからの予約となります。

H.P       https://www.amakazari.com/

登山者オートサイト

駐車場の前には登山者用のオートサイトもあります。

こちらは事前予約は出来ず、当日管理棟にての申し込みに限ります。

一人\1320-/泊(税込み)。

(利用料金の一部は、登山道整備費として小谷村に寄付されるそうです。

雨飾高原キャンプ場 無料駐車場

駐車場は、この「雨飾高原キャンプ場」登山口の無料駐車場に(約50台)

ここには公衆トイレの他に水場や休憩所、自動販売機も完備されています。

その他、雨飾高原キャンプ場から徒歩5分下の無料駐車場に(約30台)

登山者用の駐車場は合計で80台ですが、シーズンの土日などは、

早朝すぐに満車になってしまいます。

車幅が比較的広い為、路肩駐する車も多いようですが、余裕をもって行きたいところです。

登山口

登山口からはいったん下り、大海川沿いに続く平坦な木道を進みます。

湿地帯で、早朝は朝露で濡れていて滑りやすいので要注意。

尾根に取りついた後は、広大なブナの林の中を登っていきます。

山頂までは1/11から11/11までの道標が設置されているので良い目安になります。

布団菱

東へ延びる尾根を越えたら視界が開け、「布団菱」が見えてきます。

荒菅沢を越える手前に布団菱を見上げる観望ポイントがあります。

荒菅沢の渡渉、特に増水時や残雪時には注意しましょう。

荒菅沢を越えるとコースの雰囲気がガラリと変わります。

垂直にちかい岩壁に掛かる梯子やガレ場、ロープが設置された急登箇所が多数あります。

事故が多発している箇所で、混雑時には特に渋滞も起きやすい場所です。

笹平から望む雨飾山

笹平(1894m)から、文字どおり一帯は笹原へと変わります。

高妻山と戸隠山

日本海と糸魚川市

雨飾山 本峰をはじめ周辺の山々、

好天時には日本海まで一望できる気持ちの良いところです。

梶山新湯 分岐

笹平からは背丈ほどの高さの笹原を進みます。

やがて「梶山新湯」への分岐にさしかかります。

新潟県側からのルートとの合流地点で、

ここから薬師尾根を下ると、梶山新湯(雨飾温泉)へと至ります。

山頂直下はザレと岩場混じりの急な登りとなります。

混雑時には落石に注意したいところです。

山頂に向かうにつれて展望が開けます。

ちょうどこの日は、ここで日の出のタイミングを向かえました。

日の出・焼山と火打山

北側には日本海と糸魚川の街並み、

左に見えているのは300名山の青海黒姫山。

手前に連なるのは海谷山塊の頚城駒ヶ岳・鬼ヶ面山・鋸岳・烏帽子岳 等、

「日本のグランドキャニオン」とか「日本最後の秘境」などと呼ばれています。

この辺りから笹平を見ると、歩いてきた登山道が女性の横顔に見えることから、

「女神の横顔(乙女の横顔)」と称され、最近では雨飾山を象徴する景色となっています。

雨飾山 北峰

登山道からは先に北峰に辿り着きます。

雨飾山は「猫の耳」と呼ばれる双耳峰となっており、南峰には山標と三角点、

北峰には4基の石仏と石祠が並びます。

雨乞い信仰、または天を祀る意味の「アマ山」から来ていると云われていますが、

石仏の向きが北に向いているところから、

元々は越後・日本海側の信仰の山だったと推測されています。

手前に大渚山(1566m)

後立山連峰

山頂西側からは北アルプス北部、後立山連峰が一望できます。

影 雨飾山・日本海と糸魚川市

海谷山塊

雨飾山(1963.27m) 三等三角点(雨飾山)

山頂標識と三角点がある南峰へ、両峰の距離はとても近いです。

南峰より

女神の横顔

東側には天狗原山や金山、焼山と火打山等が見えました。

笹平(1894m)

山頂での展望を満喫し、再び笹平から来た道を戻ります。

下山では、人気の山ならでは、多くの登山者とスライドしました。

笹平からは道幅も狭く、急な岩場が多いため特に注意が必要です。

高妻山と戸隠山

奥に槍穂高連峰

登山口

雨飾高原キャンプ場まで戻り終了

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