白山・御前峰(2702m) 大汝峰(2684m) 七倉山(2557m) 四塚山(2521m)




白山・御前峰(2702m) 大汝峰(2684m) 七倉山(2557m) 四塚山(2521m)

白山 / Wikipedia

富士山・立山と並び日本三大霊山の「白山」へ

日本百名山新日本百名山花の百名山 及び新 花の百名山にも選定されています。

石川県白山市と岐阜県大野郡白川村にまたがる最高峰 御前峰(2702m)には

白山比咩神社 奥宮が鎮座し、日本各地に約2700社はあると云われる

白山神社の総本社になります。

昨年の開山1300周年に岐阜側の平瀬道から向かいましたが大雨で撤退、

今回はメインの別当出合より山小屋で一泊し、ゆっくりと巡ることができました。

白山(はくさん)

標高 2702.14m 登山日 2018年9月1日・2日(白山室堂泊)
日本三大霊山「白山」全国に2700社ある白山信仰の総本社
所在地 石川県白山市・岐阜県大野郡白川村

難易度 ★★★   オススメ ★★★★★ 登山口(ナビ検索) 別当出合・市ノ瀬
一日目 別当出合(9:30)→殿ヶ池ヒュッテ(10:47→黒ボコ岩12:35)→白山室堂13:10)→御前峰14:45)→白山室堂16:45)二日目 白山室堂(4:14)→御前峰(5:01)→大汝峰(6:37)→四塚山(7:20)→七倉山(7:32)→白山室堂(8:21)→黒ボコ岩(9:26)→甚之助避難小屋(10:16)→別当出合(12:27) 所要時間 29時間15分(2018/9/1~9/2) 高低差 1496m 累積標高 2191m / 2179m 距離 24.5km
■別当出合は7月中旬から10月中旬までの登山シーズンはマーカー規制が実施されているため、市ノ瀬からシャトルバスでの登山口アクセスとなる。
■登山口からは別当谷を渡る「砂防新道」、尾根を登る「観光新道」二手の登山道があるが、「砂防新道」の方が途中、トイレ・水場など整備されており、こちらを登りに使う登山者が多い。
■白山室堂には白山比咩神社の祈祷殿、さらに御前峰には奥宮が鎮座し、天気の良い日には山頂で日の出と共に神職による(万歳三唱の)日供祭が執り行われます。
■山頂からは7つの火山湖を巡る「お池めぐり」高山植物を堪能できる「お花畑周回コース」も堪能できる。また、大汝峰には「大汝神社」さらにその先の七倉山方面は観光地化されていない自然のままの白山の姿を堪能できる。

日本百名山』(にほんひゃくめいざん)は、小説家、随筆家の深田久弥の著した山岳随筆。文筆家で登山家でもあった本人が、実際に登頂した日本の各地の山から自身が定めた基準で、100座を選び主題とした随筆集。


別当出合 駐車場

7月中旬から10月中旬の登山ピーク時に、

混雑緩和・安全確保・自然保護のためから

市ノ瀬~別当出合間でマイカー規制が行われています

通常、市ノ瀬で駐車し別当出合までシャトルバス(約20分間隔)の利用になります。

この日は運が良いいのか悪いのか、大雨でシャトルバスが運休になり

マイカー規制が解除されたため、別当出合で車中泊することができました。


白山国立公園における外来植物対策


守ろう白山の高山植物

さすが、花の百名山新 花の百名山に選定されている白山

保護対策の案内板、種子除去マットが設置されているのも初体験

靴底に付着した外来植物を持ち込み

植生を変えてしまう恐れがあるので登山口でしっかり除去する必要があります。


別当出合

普段ならここにシャトルバスが到着、

綺麗なトイレに休憩所、夏場は売店も出店しています。


別当出合 登拝道

霊山への登山道は「登拝道(とはいどう)」と呼ばれます

日本三大霊山の白山も勿論「登拝道」

道として他の山と何も変わりませんが、

神社へ参拝する時のように、御神体である山へ界隈の念を持ち入山しましょう


白山の主要登山道案内

別当出合 登拝道の鳥居をくぐると道が二手に分かれます

別当谷にかかる吊橋を渡るコースが「砂防新道

左の尾根を登るコースが「観光新道」 です

砂防新道は文字道り、甚之助谷と万才谷 不動滝から流れる洪水や土石流を防ぐために

砂防ダム建設のために作られた新しい道で

途中にトイレや水場もあり登山道が良く整備されているのが特徴です。

一方、観光新道登山口から足場の悪い沢沿の急峻な道が続き、

尾根まで出と、白山禅定道(旧 越前禅定道)と合流します

山小屋の方のお話では、こちらの道が昔からの登拝道のため、

過剰に人工的に整備されてないのが特徴なんだとか


白山国立公園

別当出合から登る方はほぼ 行きを「砂防新道」帰りを「観光新道」を選択しますが、

今回は白山国立公園碑の裏から伸びる観光新道から登りました。

白山禅定道(旧 越前禅定道)の合流地点

ここからは熊笹の気持ちの良い道が続きます

岩場があったり、展望スポットも各所にあるので

晴れていたら最高の景色が望めます

尾根に雲がぶつかる

下を通る「砂防新道」では大雨だったようです

明日に向かって天気も回復の兆し

今回は急遽 山小屋を予約しました


殿ヶ池避難小屋

2014に新築された、殿ヶ池避難小屋でランチ

観光新道のトイレはここのみですが、使用禁止になっているので

実際、途中にトイレが無いコースになります。


馬のたて髪


弥陀ヶ原・蛇塚

蛇塚は白山を開山した泰澄が白山に住む大蛇3,000匹のうち

1,000匹を埋めた場所という言い伝えがある場所です。

残りの1,000匹は頂上付近の千蛇ヶ池に、

もう1,000匹は刈込池(福井県大野市)に封じ込めたと伝わります。


黒ボコ岩

弥陀ヶ原の先端部にある「黒ボコ岩

火砕流によって山頂から運ばれてきた火山弾です。

黒ボコ岩のような岩塊が、弥陀ヶ原ではよく見られるそうです。


弥陀ヶ原

弥陀ヶ原は木道で歩きやすい

室堂・御前峰が見えるはずですが…

霧掛かった弥陀ヶ原も神秘的でした✨


白山 室堂


白山荘

自炊塔の「白山荘」へ宿泊

700人以上収容出来る白山室堂ですが、

この日は80人くらいしか泊まってなかったそです。

白山荘にも自分以外に二組のみ

土日でこんな日はめったにないそうです。


霊峰 白山登拝の皆さんへ

毎朝、日の出の一時間前に祈祷殿で合図の太鼓が打ち鳴らされ

その時間から頂上へ登ると日の出に間に合うそうです。

頂上では日の出とともに神職による(万歳三唱の)日供祭が執り行われます


白山比咩神社 祈祷殿

祈祷殿からは御前峰が遥拝できます

ここから山頂へ向けての登山口

養老2年(718年)創建されたと伝わる白山比咩神社 奥宮は、白山の御前峰(2702m)山頂に鎮座 祈祷殿は、山頂への拠点である室堂にあります。麓の白山比咩神社は奥宮に対して「下白山」「白山本宮」と呼ばれています。


イワギキョウ


高天ヶ原


白山比咩神社 奥宮

「白山比咩神社 奥宮」には白山比咩大神と十一面観音を祀る

養老2年(718年)創建されたと伝わる白山比咩神社 奥宮は、白山の御前峰(2702m)山頂に鎮座 祈祷殿は、山頂への拠点である室堂にあります。麓の白山比咩神社は奥宮に対して「下白山」「白山本宮」と呼ばれています。


白山 御前峰(2702m)山頂


一等三角点

■ お池めぐり

お池めぐり 1

御前峰に登頂したら、その先の岩場の尾根を越へ

紺屋ヶ池へ下りて行きます。

白山の広大な頂上部、剣ヶ峰と大汝峰の下には大小7つの池が点在

登山道を辿って周遊できます。

これらの池は数千年前から一万年ほど前に起こった噴火によりできた火山湖

辺りの荒涼とした風景の中、神秘的な色をたたえる池は見るものを魅了します。

また登山道沿いには岩にしがみつくように咲く高山植物もみられ

千蛇ヶ池からはお花畑コースへの分岐もあり楽しめます。


紺屋ヶ池


お池めぐり 2


お池めぐり 3


翠ヶ池


血ノ池


お池めぐり 4


百姓池


日本海

日本海が見えます

海の守り神でもある「白山」、昔航行する船は帆を降ろし

遥拝するのが習わしだったそう


五色池と大汝峰


千蛇ヶ池・御宝庫


大汝峰・千蛇ヶ池

泰澄が白山に住む大蛇3,000匹のうち

1,000匹は蛇塚へ、もう1,000匹は刈込池

残りの1,000匹をここ千蛇ヶ池に封じ込め万年雪で覆いました

この万年雪が溶けると御宝庫が崩れて蓋をするそうです


お池めぐり 5

■ 日の入り

室堂前の展望スポットからのサンセット

■ 日の出

翌日、せっかくなのでご来光を見るために4時に起き

再度、御前峰へ登りました。

あいにく霧でご来光の瞬間は拝めませんでしたが、

日の出から数分で霧が晴れ頂上からの大絶景を望むことができました。


剣ヶ峰・大汝峰・翠ヶ池

「血ノ池」分岐から大汝峰へ

大汝峰から望む「剣ヶ峰」と「御前峰」


大汝峰(2684m)山頂


大汝神社

「大汝神社」 大己貴神と阿弥陀如来を祀ります

残る一つは別山に「別山神社」があり

三つ巡るのが完全な形の白山禅定だそうです。

養老2年(718年)創建されたと伝わる白山比咩神社 奥宮は、白山の御前峰(2702m)山頂に鎮座 祈祷殿は、山頂への拠点である室堂にあります。麓の白山比咩神社は奥宮に対して「下白山」「白山本宮」と呼ばれています。

大汝峰から先は観光地化されていない

雄大な景色が広がります。

「大汝峰」巻道との分岐

目の前の大絶景に惹かれ七倉山まで向かうことにしました

背丈程のハイマツの森を歩く

返り見る「大汝峰」

御手水鉢まで下ると 七倉山への登り


加賀禅定道の御手水鉢


七倉の辻

登りきった所は、

幾つもの道が分岐する「七倉の辻」

目の前には現在通行止め中の釈迦新道

四塚山 方面へ


四塚山


四塚山(2521m)山頂

四塚山の塚

確かに四つ程度あります

宿の方の話しでは加賀禅定道を歩いてきた行者が積んだんだとか

七倉山(2702m)山頂より

貸し切りの大自然

七倉山 全景

室堂まで戻って来るとヘリが荷上げ中

白山 室堂を後に、名残惜しい…

室堂展望台より 「別山」と「弥陀ヶ原」

昨日とはまったく違う「弥陀ヶ原」の風景

「黒ボコ岩」 も沢山の登山客で賑わう

下山は砂防新道へ

黒ボコ岩より「別山」を望む


延命水


ハクサンフウロ


トリカブト


ノコンギク


甚之助避難小屋

向こうに見える尾根に「観光新道」が通ります


別当大崩れ

別当覗から望む「別当大崩れ」

昭和9年の記録的な豪雨の際に崩壊した跡、

崩壊土砂量は500万立方メートルで、その一部は下流へ土石流となって流れ、

川沿いの集落を襲い多くの命が失われました。


不動滝

不動の滝、下流域には「柳谷導流落差工」があります

この周辺の整備のために「砂防新道」が通されました


柳谷導流落差工

甚之助谷と万才谷から流出する洪水や土石流を

谷の中心部へ流れるように導くと同時に、洪水や土石流のエネルギーを

落差工事で減少させ渓床や渓岸斜面の侵食や崩壊を防ぐために作られた構造物です


中飯場

別当谷のつり橋を渡り

無事 別当出合に到着

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