大興寺「子生まれ石」(遠州七不思議)・静岡県牧之原市西萩間




大興寺「子生まれ石」(遠州七不思議)・静岡県牧之原市西萩間

大興寺 / Wikipedia

静岡県牧之原市西萩間にある大興寺(だいこうじ)は、

室町時代に開山された曹洞宗の寺院です

その昔このお寺の和尚が、

「私が死んだら裏山の岸壁よりまゆ型の石が現れるだろう」と予言し、

90余歳で亡くなり、その通りになりました。

人々はその石を、和尚の墓石として大切に供養しました。

以後、この寺の住職が代わる度に、

まゆ型の石が出現するという不思議な現象は「子生まれ石」と呼ばれ

遠州七不思議」の1つに数えられています

その石は、寺の住職は代々長寿であったことから「長寿の石」として、

子供が生まれるように現れることから 「子授けの石」「安産の石」として、

人々の信仰を集めています。

遠州七不思議(えんしゅうななふしぎ)とは、静岡県の遠州地方に伝わる七つの不思議な物語のことです。遠州七不思議といっても組み合わせには諸説あり、合わせると7つ以上存在します。地域によって話が違っていたり、一定したものではないようです。

大興寺

大興寺(だいこうじ)は、静岡県牧之原市西萩間(にしはぎま)にある曹洞宗の寺院。山号は龍門山。
室町時代に、總持寺の第8代大徹宗令によって開山されたとされる。
遠州七不思議の一つである、「子生まれ石」の伝説がある。
大徹和尚は、自分の死後に、裏山の岩から、まゆ形の石が生まれるから、これを自分の身代わりとして大切にせよと言い残して息を引き取り、果たしてその通りになったという。人々はその石を和尚の墓石として、大事に扱った。
その後、住職の代が代わるごとに、裏山から新しい石が生まれるという。

本堂

大興寺の無縫塔 相良町指定(名勝) 

大興寺初代、大徹和尚が亡くなった時、村人は近くの沢川から「まゆ形」の75キロ余もある石を運んで来て墓標としました。それ以来、寺の住職が亡くなる前には必ず川の崖から、この石が転げ落ちるということで、遠州七不思議の一つに数えられています。大徹和尚から二十九世、みなこの石を墓標としている。自然石の無縫塔は、全国的にみても珍しいもので一名「子生まれ石」ともいいます。 昭和四十一年九月二十日指定

シホウチク 相良町指定(天然記念物)

竹の種類は当地方に数多くありますが、幹が四角のシホウチクは、いつ頃植えられたものか分かりませんが、かなり古いものとといわれています。全国的に南朝系の寺に多い所から、その関係でこの寺に植えられたものと思われます。
昭和四十七年七月十二日指定 相良町教育委員会

日観の葡萄画 相良町指定(絵画)

日観の画いた葡萄画は、野生の葡萄を写生風に金泥を用いて画いたもので、初秋の葉の色が特によく画かれています。日観は中国のお坊さんで、葡萄画を得意とした人です。この絵には渡辺崋山の高弟椿椿山が筆者を証明した文字が書かれています。 昭和四十七年七月十二日指定 相良町教育委員会

鐘楼

稲荷尊天

大興寺の裏、御相談川に「子生まれ石」の産地があります

近くには「さがら 子生まれ温泉」多くの人で賑わっています

温泉からさらに奥「子生まれ石」の案内板の先に駐車場と東屋

河沿いに遊歩道が整備されています。

遠州七不思議 子生まれ石

遠州七不思議、子生れ石東海の名刹大興寺は今から六百年前に大徹和尚によって開山された。
大徹和尚は仏道を説くかたわら石に関する学識も深く「那須の殺生石の謎を解いた名僧。」としても語り伝えられている。人徳の高かった和尚は、九十余才の高齢で、多くの門弟に見守られて静かに大往生をとげようとした惜しまれ逝く和尚は「わしの身代わりとして裏山より石が生まれるのであろう。」と予言したのだった。事実往生直後岩中よりまゆ型の無縫石が落下した以後現代に至る。廿九代住職代々往生直後に石が生まれ出ている。この無縫石子生まれ石と名付けられ長寿、子授け安産の石いしとも言われひょうたんに、似ている事から縁起のよい石として信仰をあつめている。

大興寺の寺伝によると、開山 大徹和尚が亡くなる際に

自らの身代わりとして裏山から石が生まれると予言しました

そのとおりこの川から石が生まれ落ちたので、

弟子たちが大徹和尚の墓石にしたのが始まりという。

その後、代々の住職の代替わりに子生れ石が出現し、

住職たちの墓石はすべてこの子生れ石が使用されているそうです。

子生れ石は墓石になるだけではなく、子生まれという名とその玉の形から、

子宝・安産の霊石としても祀られるようになり

遠州の七不思議」のひとつに数えられています

子生れ石の産出地である御相談川のほとりには、

堂内に二体の丸石が祀られています

お堂の50mほど先の沢で

「子生まれ石」を見ることができます

地学的にはこれはノジュールという砂岩で、

母岩の粒子間で化石や砂粒などを中心の核として、

岩石中の珪酸や炭酸塩などが濃集沈殿しながら固まったものである。

川の流れなどで軟らかい母岩が先に浸蝕されていく為、

ノジュールは球状の塊のままやがて落下する。(Wikipedia)

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