奥茶臼山(2474.42m) 尾高山(2212.87 m)・しらびそ峠より




奥茶臼山(2474.42m) 尾高山(2212.87 m)・しらびそ峠より

先週、兎岳〜大沢岳から間近に望んだ三百名山の奥茶臼山

北又沢を挟んで対峙するこの山域を歩きたくなり、

しらびそ峠〜奥茶臼山 間をピストンして来ました

前尾高山(まえたかやま)

標高 2082m 登山日 2021年7月24日
尾高山手前のピーク
所在地  長野県飯田市上村

尾高山(おたかやま) 

標高 2212.87m 登山日 2021年7月24日
新 花の百名山 三等三角点(尾高沢)
所在地 長野県下伊那郡大鹿村大河原

奥尾高山(おくおたかやま)

標高 2260m 登山日 2021年7月24日
尾高山先のピーク
所在地  長野県下伊那郡大鹿村大河原

岩本山(いわもとやま)

標高 2269m 登山日 2021年7月24日
尾高山 奥茶臼山間のピーク
所在地  長野県下伊那郡大鹿村大河原

奥茶臼山(おくちゃうすやま)

標高 2474.42m 登山日 2021年7月24日
二等三角点(奥茶臼山)
所在地  長野県下伊那郡大鹿村大河原

難易度 ★★    オススメ ★★ 登山口(ナビ検索) しらびそ峠
しらびそ峠(07:11)→前尾高山(07:41)→尾高山(08:15)→奥尾高山(08:47)→岩本山(09:36)→奥茶臼山(10:33~10:50)→岩本山(11:43)→奥尾高山(12:29)→尾高山(12:58)→前尾高山(13:31)→しらびそ峠(13:52)→しらびそ高原 天の川(13:56~14:03)→しらびそ峠(14:04) 所要時間 6時間54分 累積標高 1345m / 1339m 距離 16.2km
■尾高山は日本300名山である奥茶臼山の南方山稜にある一ピーク。山頂は樹林に囲まれて展望はない。三等三角点と御料局三角点の2つの標石が埋設されている。(10mほど離れて埋設されている)山名は山腹を流下する尾高沢から来ていると思われる。頂上にはビューポイントがあり、東側から南アルプスの展望が開ける。
■尾高山は南アルプスの前衛の山脈に位置し、北又沢を挟んで南アルプス主脈と対峙する。林道の通じるしらびそ峠の北北東2.3 kmに位置する。一昔前までは杣人のみの領域であったが、三遠南信自動車道の矢筈トンネルが開通したため、訪れることが以前に比べると容易になった。しらびそ峠の近くに市営宿舎のハイランドしらびそがある。しらびそ峠からの遊歩道が整備されている。尾高山から奥茶臼山への稜線はバリエーションルートとなっている。山頂には、点名「尾高沢」の三等三角点がある。『新・花の百名山』の一座に選ばれている(ヤブレガサ)
■南アルプス南部の主稜線にある大沢岳の北側から北西へ延びる支脈は丸山屋根と呼ばれ、ギタ山、丸山、キダル山、奥茶臼山、前茶臼山とピークを連ねています。茶臼山の名は、地元(大鹿村)の古老の話では、上村との境にある地蔵峠方面から眺めたとき、摺鉢を伏せたような形に見えたからだといいます。奥茶臼山への登山は10年くらい前までは皆無に等しかったのですが、ここ数年増加し、とくに中高年の登山者が多くなっています

しらびそ峠(1833m)より

しらびそ峠より、重なる聖岳と兎岳、右に小兎岳 中盛丸山 大沢岳

左には上河内岳〜茶臼岳の稜線

この後はガスに包まれ展望無し

しらびそ峠 案内板

しらびそ峠(標高1833m)

しらびそ峠から眺めた赤石山脈(南アルプス)

この峠から眺める赤石山脈(南アルプス)は、峠より南方へ走るエコーライン沿いで、山容を変えながらさらに広くパノラマ展望することができます。この峠から見える山並みの地質はおよそ一億年から6千万年前に海底に積もった砂岩や泥岩、赤色チャートなどででき、四万十帯と呼ばれています。

しらびそ峠から眺めた地形

しらびそ峠から奥(東側)に赤石山脈が見渡せますが、その間に深い谷間があります。そこには諏訪から九州までつながる仏像構造線が走っていいます。

*仏像構造線は木沢で中央構造線に合流するが、静岡県側で再び離れ併走します。

しらびそ峠より手前(西側)には、伊那山地の尾根が横に並んでいます。その間に深い谷間があります。そこには諏訪から九州までつながる中央構造線が走っていいます。

しらびそ峠の地層と断層

しらびそ峠は断層が横断しているため窪んだ地形(断層鞍部)になっています。しらびそ峠にある山並みは約2億年前に海底でできていて秩父帯と呼ばれています。断層の北側には主に緑色岩で、南側には砂岩が多くなっています。

しらびそ峠登山口

先行者は3名のパーティ

歩きはじめは笹、朝露でビショビショです

前尾高山(2082m)

苔やシラビソ コメツガ等の美しい森

尾高山までは良く整備されています

下草はシダや天然の芝生に所々変化

尾高山(2212.87 m)

尾高山はヤブレガサを代表する花として、

田中澄江により新・花の百名山の一つに選定されています。

山名は山腹を流下する尾高沢から来ていると思われる。

頂上にはビューポイントがあり、天気が良ければ東側から南アルプスの展望が開ける。

三等三角点(尾高沢)

苔が美しい森です

尾高山から奥茶臼山への稜線はバリエーションルート扱いとなっているが

奥尾高山付近までは踏み跡、マーキング共に明瞭

奥尾高山(2260m)

ヌタ場

奥尾高山 以降は倒木が多くなり踏み跡も薄くなる

岩本山(2269m)

シラビソ・トウヒ・コメツガなどの針葉樹林の床下には、

ゴゼンタチバナ・ヤブレガサなど多様なコケ類が見られる

奥茶臼山 山頂手前の分岐より

ここから北東へ延びる支脈は丸山屋根と呼ばれています

キダル山・丸山・ギタ山と続き、大沢岳までのバリエーションルートがあります

奥茶臼山(2474.42m)

日本三百名山の一座、奥茶臼山 (標高2474.42m)

別称は「上沢山・中山日向」、江戸時代には「キダル前山」と呼ばれていたそう

北麓の釜沢集落では東斜面に朝日が当らず、

昼ごろに日が当たるころから「お昼山」と呼ばれている

二等三角点(奥茶臼山)

山頂は樹林に囲まれ展望はきかないが、

北側斜面を少し下った辺りは伐採されており、南アルプス・中央アルプスの展望がある。

ピストンでしらびそ峠まで戻りハイランドしらびそへ

下山後はかぐらの湯で汗を流し帰宅

市営宿舎「ハイランドしらびそ」

市営宿舎「ハイランドしらびそ」

標高1900mのしらびそ高原に建つ宿泊施設で、会議室、食堂、食事処、売店などがあります。しらびそ高原からは南アルプス、中央アルプスが一望でき、館内や客室から、聖岳、兎岳、大沢岳、荒川岳など日本を代表する3,000m級の山々を間近に眺めることができます。

住所 〒399-1403 長野県飯田市上村979-53

TEL   050-3583-2302・H.P http://shirabiso.com/

営業期間 4月中旬~11月中旬(以降、翌4月まで冬季休業)

かぐらの湯

遠山郷 かぐらの湯  (道の駅 遠山郷)

「かぐらの湯」は、2020年1月に源泉でポンプの落下事故が起きて温泉を供給できなくなり休業していましたが、7月に井戸水を沸かして仮復旧しました。現在 地下水の沸かし湯 (温泉ではありません)

遠山温泉郷「かぐらの湯」は、飯田市に合併する前の南信濃村「遠山郷」にある温泉です。国道152号沿いの道の駅の一施設になっています。遠山郷の谷は、東日本と西日本を分ける中央構造線の通る場所にあり、自然の「気」が発生しているとも言われ、「神棲む谷」と呼ばれます。
遠山温泉郷は、塩分の濃いお湯が沸く全国的にも珍しい高濃度塩化物天然温泉です。打たせ湯のある露天風呂を始め、寝湯・ミストサウナ・箱むしなど、いろいろな浴槽があり、田中康夫元長野県知事も好んで時々来ました。近県の東海地区や静岡県から訪れる人にも人気の高い温泉です。
遠山温泉のある遠山郷では、12月の厳冬期に、平安時代から伝わる国の重要無形民族文化財の霜月祭りが行われます。かぐらの湯に併設する「遠山郷土館」で霜月祭りの面が展示されています。鹿・イノシシ・熊の肉を出すレストランも併設しています。近くの遠山川沿いには早咲きで有名な河津桜が数十本あり、3月下旬頃開花します。

南アルプス 中盛丸山より

先週の中盛丸山より今日歩いた尾根

中央の窪みがしらびそ峠 隣に「ハイランドしらびそ」の赤い屋根

大沢岳から北西へ延びる丸山尾根

一番高い三角形が奥茶臼山 右隣が前茶臼山

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