諏訪大社 四社参り・信濃國一之宮 諏訪大社の4社の巡り方
信濃國一之宮 諏訪大社 公式H.P
http://suwataisha.or.jp/index.html
諏訪大社(すわたいしゃ)は、長野県の諏訪湖周辺に鎮座する4社、
上社前宮・上社本宮・下社春宮・下社秋宮・の総称です。
旧弊社 信濃国の一宮(いちのみや)で、
神位は正一位と、最も社格が高いとされる神社です。
また、全国各地にある諏訪神社約25,000の総本社になり、
旧称は諏訪神社といいます。
その歴史は古く、神話の時代 古事記の国譲り時にも登場し、
日本最古の神社の一つに数えられています。
諏訪大社
上社(かみしゃ)
前宮 (まえみや)
長野県諏訪市中洲宮山1、TEL 0266-52-1919
本宮 (ほんみや)
長野県茅野市宮川2030、TEL 0266-72-1606下社(しもしゃ)
春宮 (はるみや)
長野県諏訪郡下諏訪町5828、TEL 0266-27-8035
秋宮 (あきみや)
長野県諏訪郡下諏訪町193、TEL 0266-27-8316
歴史の古い諏訪大社は、
山や木々・磐座(巨石)などをお祀りした原始信仰の形を随所に残しています。
上社は背後に聳える守屋山を御神体とし、
下社は木をご神体としており、春宮は杉の木、秋宮はイチイを祀っています。
そのため本殿(神様が鎮座する場所)がなく
拝殿のみ(直接背後の木々や神体山を拝める場)というところです。
地図でいうと上、諏訪湖の辺り下諏訪町にあるのが下社。
諏訪湖からは少し離れ、背後の守屋山を背にした形で上社が鎮座します。
二つの宮間の距離はそれほどないもものの、
上社・下社間は約15kmの距離があります。
各宮、無料駐車場が完備されているため車で巡るのがオススメですが、
電車・バスでのアスセスも可能、送迎のバスも出ているようです。
タイトルにした4社の巡り方ですが、
伊勢神宮のように特に決まりはないようです。
そこで今回はこのように巡ってみました。
① 神体山 守屋山への登拝
② 上社 元々の鎮座地 上社 前宮
③ 神体山 守屋山をご神体とする 上社 本宮
④ 春 豊作を祈願する 下社 春宮
⑤ 秋 収穫に感謝する 下社 秋宮
① 守屋山への登拝(登山参拝すること)は
四社巡りとは全く関係の無いことのように思われるかもしれませんが、
先ず上社の神体山へ登拝したいと思います。
* 無理な方は②の上社 前宮よりご覧下さい。
■ 守屋山
守屋山 西峰山頂
守屋山(もりやさん)は長野県諏訪市と伊那市との境にある
標高1,651mの山です。
山頂からは、南アルプス、中央アルプス、北アルプス、八ヶ岳連峰といった
日本の名だたる山々が眺望でき、まさに神々が住むにふさわしい場。
踏みならされた登山道 約往復3時間強、登山初心者にもオススメの山です。
山頂からは諏訪湖が一望できます。
古く、上社は守矢家が神長官という役職を勤めてきました。
この守屋山の名に由来する所です。
神長官守矢家は、古代から明治時代初めまで、
諏訪上社の神長官という役職を勤めてきた家である。
大祝(おおほうり)諏訪氏は、現人神(あらひとがみ)=生き神であり、
実際に神事を取り仕切っていたのは、
神長官をはじめとする五官祝(ごかんのほうり)である。
五官祝に、祢宜大夫(ねぎだゆう)守矢氏・権祝(ごんのほうり)
矢島氏・擬祝(ぎほうり)伊藤氏・副祝(そえのほうり)長坂氏がいた。
本来の趣旨からは大きく外れてしまいましたが、
神体山に登拝してから麓の神社へ巡ると
普通の拝観では得られない感情が湧きます。
興味を持って頂けた方、是非とも巡って頂けたら幸いです。
上社
■ 諏訪大社 前宮
前置きになりましたが、守屋山へ登り登山口の杖突峠から
国道152号を降ってくると直ぐに諏訪大社 前宮が鎮座します。
ここ前宮は諏訪信仰発祥の地とも言われています。
他の宮のような華やかさはないものの自然味溢れる境内
山中より湧き出る水眼(すいが)の清流や鎌倉道など
自然探索を兼ねゆったりと境内を巡るのがオススメです。
御柱で有名な諏訪大社、唯一4本の御柱に触れ合えるのも前宮のみです。
諏訪大社 上社 前宮
元は人が入れない禁足地だったので、自然のまま、森に存在する神社です。
四社のなかでは最も規模が小さいですが、素朴で喧噪はなく、
心がゆっくりと鎮まる場所です。
諏訪湖の南に位置しており、お諏訪さま信仰発祥の地ともいわれています。
昭和7年に伊勢神宮の御用材で建てられた本殿と十間廊があります。
本殿があるのは四社でここだけです。
■ 諏訪大社 本宮
前宮から県道16号線を諏訪湖方面へ
徒歩数十分(車で数分)行った所に諏訪大社 上社 本宮があります。
前宮に比べ門前町は華やか、土産物屋が軒を連ね、
四社巡りのバスツアーなど数多くの人で賑わっています。
途中、茅野市神長官守矢史料館や諏訪市博物館など見所もあります。
広い境内と貴重な建物が残る本宮。
諏訪大社 上社 本宮
澄み渡った神気を感じられる荘厳な聖域です。
祭神は日本の守護神ともいわれるタケミナカタの神様(建御名方神)。
守屋山の麓に存在し山そのものが御神体。
山は中部地方唯一の原生林です。
約8000万年前にできた日本列島を関東から九州まで縦断する大断層・
中央線構造線上に位置し大地のエネルギーのあるスポットとしても
注目を集めています。
断層の上には伊勢神宮、豊川稲荷、天河大弁財天社、分杭峠などもあります。
下社
■諏訪大社 春宮
下社 春宮までの移動は15km、車で30分程の道のりです。
下諏訪市に位置し杉の木をご神体とする春宮。
境内脇を流れる砥川や万治の石仏などの見所も
万治の石仏(まんじのせきぶつ) 長野県下諏訪町東山田字石仏の記事
諏訪大社 下社 春宮
春宮の参道は諏訪湖とつながっており、
脇には砥川(とがわ)の清流が流れ、中州には浮島社もあります。
この浮島は神威により、大洪水でも沈まないといわれています。
江戸時代の幣拝殿の唐獅子や獏の彫刻は、国の重要文化財。
二股に分かれ根元でひとつになっている、“結びの杉”は、
縁結びの御利益があるそうです。参道にある“下馬橋”は、
室町時代のもので下にはすべてのひとが身を清めたという
御手洗(みたらし)川が流れています。
■ 諏訪大社 秋宮
最後に訪れたのが下社 秋宮。
上社とは違い2宮の地位は同格で、御霊代(依り代)が
2月(春 種蒔き)と8月(秋 収穫)に両社間を遷座する。
南側が開けており古くから農耕が盛んな地であり、
農耕民族的な性格を有している。
一帯は下諏訪の中心地で、中山道・甲州街道の宿場町として
下諏訪宿も設けられています。
四社間で最も賑わう印象の秋宮
諏訪湖からの山の傾斜地に位置し宿場町の風情も残す。
下社全体には数多く史跡を残し見所が多いので
二社間を歩くのもオススメです。
諏訪大社 下社 秋宮
神楽殿は1835年、奥にある拝殿は1781年と、
歴史ある建物の多くが重要文化財です。
青銅製の狛犬は170cmで日本一の大きさを誇っています。
秋宮のしめ縄は出雲大社と同じ大きさで日本一。
縄は右巻きで不浄のものの侵入を防ぎ、出雲大社は左巻きで、
不浄のものが出てこないようにしているそうです。
ご神木は正面に見える樹齢800年の“根入りの杉”。
夜中にいびきをかき、葉を枕の下に入れると安眠できるといわれています。
諏訪大社の神紋「諏訪梶の葉・明神梶の葉」
諏訪大社は梶ですが、上社は根が4本の「諏訪梶の葉」で、
画像、下社は5本の「明神梶の葉」と分かれています。
■ 御朱印
諏訪大社
四社参り(前宮・本宮・春宮・秋宮)
御朱印コンプリートです。#御朱印 #諏訪大社 pic.twitter.com/r2I6v55gH8— Yosi (@LelilasYosi) June 16, 2017
諏訪大社 二社四宮で御朱印を賜りました。
御朱印料は(¥500-)と他の寺院価格が異なります。
一社ごと参拝記念のしおりと、四社巡りでは参拝記念の「しおり」と
御神供(ごしんく)のそばのらくがんが頂けます。
御神供の(そばがくらん)御神前にお供えした縁起物です。
上社の根が4本「諏訪梶の葉」のデザインで
そば粉で調整したきな粉風味、素朴な甘さです。