兜山(913m)帯那山(1422m)要害山(780m) 大蔵経寺山(715m)・要害山城跡・深草観音




兜山(913m)帯那山(1422m)要害山(780m) 大蔵経寺山(715m)・要害山城跡・深草観音

「兜山・帯那山・要害山・大蔵経寺山」山梨百名山の低山4座を周回してきました。

要害山城跡・深草観音・長谷寺跡など見所も多いルートです。

兜山(かぶとやま) 

標高 912.98m 登山日 2022年8月10日
二等三角点(大公) 山梨百名山
所在地  山梨県山梨市上岩下

帯那山(おびなやま) 

標高 1422m 登山日 2022年8月10日
山梨百名山 アヤメで有名
所在地 山梨県山梨市切差

要害山(ようがいさん)

標高 780m 登山日 2022年8月10日
要害山城跡 武田信玄誕生の地 山梨百名山
所在地  山梨県甲府市上積翠寺町

大蔵経寺山(だいぞうきょうじやま)

標高 715m 登山日 2022年8月10日
山梨百名山
所在地  山梨県笛吹市春日居町鎮目

難易度 ★★★  オススメ ★★ 登山口(ナビ検索) 兜山駐車場
スタート地点(06:36)→兜山(07:29)→神峰南尾根鞍部(07:54)→神峰(08:36)→鷹山(08:48)→一の平(08:54)→太良峠(旧よしくぼ峠)(09:09)→旧太良峠(09:16)→帯那山林道始点(09:26)→帯那山登山口(09:47)→帯那山(10:07)→奥帯那山(10:17)→帯那山(10:23~10:31)→見越山(10:41)→穴口峠分岐(11:00)→帯那山林道始点(11:12)→帯那山登山口(11:35)→天神遊歩道入口(12:10)→要害山登山口(上部)(12:15)→要害山(12:43)→深草観音(13:33)→岩堂峠(13:49)→鬼山(14:06)→長谷寺方面分岐(15:14)→防火線の頭(15:49)→長谷寺方面分岐(15:53)→兜山駐車場(17:33)→観音塚古墳(18:03)→山寺古墳(18:04)ゴール地点 所要時間 11時間26分 累積標高 2555m / 2628m 距離 34.4km
■大蔵経寺山は山梨県笛吹市と甲府市の境にある山で、山梨百名山の1つに数えられている。石和温泉駅から往復で3~4時間程度で登れる。
山頂からの展望はあまり開けていないが、登山コース中に展望を楽しみたい。 ヤマケイオンライン
■帯那山は山梨県甲府市にある山で、甲府市街の北方に盛り上がるようにそびえる山。山頂直下まで林道が伸びているため、マイカーを使えば5分ほどで山頂に立つことができる。
山頂からの富士山は絶品で、また南アルプスや甲府盆地など、素晴らしい展望が楽しめる。 ヤマケイオンライン

山梨百名山(やまなしひゃくめいざん)は、1997年、山梨県によって選定された県内の名山100選である。一般公募と市町村推薦であがった候補の中から、選考委員会によって、県民に親しまれている・全国的な知名度がある・歴史や民俗との関わりあるなどの基準で選ばれたとされる。

兜山登山口駐車場からスタートしたかったのですが、

事前調べ不足で、夕狩沢の方へアクセスしてしまいました。

急遽 夕狩沢登山口よりスタート

岩場の多いルート、

いきなりの急登で汗だくになりました。

春日居ゴルフ倶楽部

甲府盆地や御坂山塊、富士山を眺めることができるそうですが、

この日はガスで遠くまでは見ることができません。

兜山登山口から続く新岩場コースに合流、

巨石の横を登って行きます。

兜山(912.98 m) 二等三角点(大公)

麓からみると兜の形に似ていることが山名の由来。

山頂自体は樹林の中で眺望はありませんが、

山頂南にある展望台からは甲府盆地や富士山の展望があります。

神峰

棚山への分岐にある神峰(かんぽう)

少し先にある棚山は山梨百名山の兜山と帯那山に挟まれ、知名度も低く不遇な山でしたが、

近年東側のほったらかし温泉からのコースがひらかれると山岳誌などでも紹介され、

最近では登山者が増えてきているそうです。

今回は行程が長いのでパスしましたが、こちらも気になるところです。

神峰を過ぎると一旦林道へ出ました。

鷹山(1205m)を経由しつつ道なりに進みます。

太良ヶ峠(1110m)

太良ヶ峠(1110m)へ

山梨県道31号「山梨甲府線」が通ります。

さらに分岐から林道「水ケ森線」へ向かうと次に向かう帯那山の全景、

長い林道を歩き帯那山登山口へ向かいます。

そこから少し歩くと笹に覆われた広い山頂へ

帯那山(1422m)

帯那山(おびなやま)

甲府市と山梨市(旧東山梨郡牧丘町)の境にあり奥秩父山地の南(西)部に位置する山です。「山梨百名山」・「関東の富士見100景」・「山梨市八景」に選ばれています。

山頂には「帯那山」と書かれた看板と国土地理院の杭がありますが、通称・奥帯那山と呼ばれ木々に囲まれ展望はありません。展望所(通称・帯那山)には、看板(関東の富士見100景 帯那山)がたっていす。         東面になだらかな斜面が広がり、6月中旬頃のアヤメが有名で、展望が良く富士山はじめ御坂山系・奥秩父・南アルプス・大菩薩連峰の山々が見えます。

山梨市八景・帯那山の雲海


帯那山は本市と甲府市の境界にあり、標高1,422m。
山頂一帯、一面の草原地で春秋は芝スキーを楽しみ、夏はアヤメの群落、秋はリンドウや秋の七草、紅葉などが観賞できる。
山頂より南に富士の霊峰、南アルプスの連峰が指呼の間に望まれ、眼下に甲府の御岳昇仙峡が開け、笛吹川が銀蛇のように光り、その景観は日本平を凌ぐ感さえする。
この山頂から富士山へかけて時折、雲海を見ることができるが、この縹緲たる雲海の遥かに屹立する富岳の展望は天下一であろう。
雲海は海の波のように、幾重にも重なり、また並列した山脈のようにも見え、この上を小舟で渡っていきたいような気もする。
そして、この雲海のしたが甲府盆地であり、われわれのふるさとである。
母なる川・笛吹川は、釜無川と芦川を合流して富士川となり、雲海の向こうの駿河湾に注ぐのである。

灼熱の山頂より

展望は残念、アヤメで有名な山なのだそう。

帯那山は、山梨市と甲府市の境をなす稜線上にあり、

名前の由来は、稜線が帯のように長く、帯野が訛(なま)ったものといわれています。

山梨百名山の標柱は富士山や甲府盆地の眺望が見事な

旧山梨県警無線中継所跡の建物脇に置かれていますが、

三角点(奥帯那山)はそこからさらに10分ほど北上した樹林の中のピークにあります。

奥帯那山(1422.42m) 二等三角点(千代田村)

数分歩いた所に奥帯那山(1422.42m)、

三角点・甲府名山の山標はこちらにあります。

尾根上に帯那高原牧場跡、見越山を経て林道へ

幅が広い林道は伐採地となっていて展望が良い。

山の上に塔の様な建造物(無線の中継局)が立っているのが見えます。

途中の石仏

無線の中継局からは道が解らない程の草むら・蜘蛛の巣地獄で大変でした。

再び県道31号 山梨甲府線へ合流して

舗装路を700m程下って要害山の登山口へ。

石垣が残る城跡の要害山

要害山は山全体が「要害山城」という山城跡となっています。

山頂の主郭には規模の大きな建物が存在したものと推定されています。

要害城には、竪堀跡(たてぼりあと)や土塁(どるい)、曲輪(くるわ)や門跡(もんあと)など、

往事をしのぶ特徴的な遺構が比較的良好に残っています。

保存状態がきわめて良く、記録が豊富に残されているなど、

戦国期の山城の様相を今日に伝える貴重なもとして、

平成3年には文化財保護法に基づく国の史跡として指定されています。

城跡もよく整備されており、主な遺構に案内板が設置されています。

竪堀跡

城跡として有名な要害山、沢山の遺構が残っていて楽しいです。

竪堀とは斜面の横への移動を妨げるための防御施設。

東端に設けられた土橋を残す堀切から竪堀となる構造の防御施設です。

堀切跡

堀切とは狭い土橋を残して尾根を切った跡です。

一度に大勢の敵兵が城の背後から主郭部に進入するのを防ぎました。

要害城では石積みを用い、深く広い堀切を造っています。

門跡

要害山の入り口には、東端に設けられた門跡が残ります。

連続する竪堀とともに防御のために重要な施設でした。

要害山(780m)

要害山(ようがいさん)

武田信虎は、永正16年(1519)、躑躅が崎の地に館を築いて新たな本拠としました(武田氏館跡)。翌永正17年(1520)、緊急時に避難のために立てこもる詰城(つめじろ)として、背後の丸山に要害城を築きます。若くして家督を継いだ信虎は、甲斐国内で反乱を起こした油川氏や小山田氏らの武将を次々と平定し家臣化しました。そして武田氏館の周辺に集住させ、さらに商職人を住まわせて、館を中心とした城下町である甲斐国の府中=甲府を開創しました。

大永元年(1521)、駿河勢が大挙して富士川をさかのぼって甲府盆地に攻め入ってきたとき、懐妊中だった大井夫人は要害城に避難し、後の信玄を出産しました(一説には山裾の積翠寺)。

城には山腹から主郭に至る通路に沿って枡形虎口(ますがたこぐち=出入口)に伴う門と郭(くるわ)が複雑かつ連続して付設されています。竪堀(たてぼり)や堀切(ほりきり)を要所に設けて防御を固めている様子は、戦国時代の緊迫した状況を今に伝えています。平坦にならされた山頂の主郭は東西約73m、南北約22mの広さがあり、土塁で囲まれていて、庭園の存在をうかがわせる大石も存在します。信虎・信玄・勝頼の三代にわたって使用され、勝頼が新府城(韮崎市)へ移るまでの62年間、武田氏館跡とともに武田氏の領国支配の本拠地となった山城です。城内には「諏訪水」と呼ばれる今でも水をたたえる井戸や武田不動尊の石像、東郷平八郎の書による「武田信玄公誕生之地」の石碑などもあります。 甲府市H.Pより

主郭部

要害山の山頂に築かれた主郭部は、

「東西約73m・南北約22m」の長方形で、周囲には土塁が築かれています。

城の最も重要な場所であり、庭園に用いられたと思われる大石も残っています。

山標の隣には東郷平八郎の書による「武田信玄公生誕之地」の石碑もあります。

石水寺物語には「大永元年福島正成當國に乱入せし時、信虎の夫人此処に退避して

信玄を生む。」と記載があります。

要害山を後にして、分岐から深草観音方面へ

道標には「左 山みち/右 岩と山みち」とあります。

また相川村(後の春日井村、現笛吹市)早川氏・數野氏の名と、

発起人として飯島氏の名が刻まれています。

オオキツネノカミソリ

巨石が見えてきました。

ここで本日唯一の人、深草観音を訪れた方とスライド。

巨石の中には石仏が納められています。

最初ここが深草観音かと思ったほど立派な岩です。

本当の深草観音はここから少し登った所にあります。

甲斐三十三番観音霊場6番の札所

瑞岩寺の旧跡地「深草観音(岩堂観音)」

灯篭のあるこの場所は山門跡だったようです。

深草観音

高い岩壁を穿ってつくられた観音堂で有名な深草観音は、甲斐国観音霊場六番札所で、別名 岩堂観音とも呼ばれています。
この地は、要害山の南麓に位置する瑞岩寺の旧地で、灯篭のある場所が山門跡と伝えられています。
以前、観音堂の中に安置されていた本尊は現在、瑞岩寺に保管されていて、岩穴の中には身代わりに三体の観音像が祀られています。
本尊は高さ一寸八分(5.4㎝)と小さいものですが、33年に一度御開帳される秘仏となっています。
毎年4月17日には、当地で大祭が開かれ、県内外から多くの祈願者の参詣で賑わいます。 山梨県・甲府市

高い岩壁を穿ってつくられた観音堂で知られる深草観音は、

甲斐国観音霊場六番札所で、岩堂観音とも呼ばれています。

高さ数十メートルの断崖の途中には奥の院と呼ばれる堂があり、

長さ17mの梯子か回り道を登るとたどりつきます。

ご本尊は普段瑞石寺に安置されており、毎年4月には奥の院に移され、

深草観音まつりが行われます。

観音堂へと続く経路には多くの観音様が安置されています

観音堂(奥の院)へと続く階段

746年創建の瑞岩禅寺には、観音堂の中に安置されていた本尊が保管されています。

本尊は高さ一寸八分と小さいものですが、33年に一度開帳される秘仏となっています。

深草観音の一帯は岩肌が露出しており、

荘厳で霊場としての雰囲気が漂います。

岩堂峠(838.5m)

岩堂峠は甲府市と笛吹市春日居町の境界となっていて標高は838.5mです。

ここからルートはピーク巻いて付いていますが尾根筋を行きます

鬼山(1042m)

鹿穴(989.73m) 三等三角点(鹿穴)

所々踏み跡の薄い尾根道には幾つかの小ピークがあります。

深草山(906m)

正規ルートに合流して深草山(906m)

長谷寺跡への分岐からは、少しだけ甲府盆地を望むことができるポイント。

ここから大蔵経寺山を往復します。

大蔵経寺山(715.48m) 二等三角点(甲運村)

麓にある真言宗智山派寺院 大蔵経寺から山名が付けられたそうです。

山頂からの展望はないが、甲府盆地のすぐ北縁に接しているので、

途中の展望ポイントからの夜景が素晴らしいとのこと。

甲府名山の山標もありました。

再び分岐まで戻り長谷寺跡(415m)まで下ります。

このルートはしばらく人が歩いていない藪道で苦戦しました。

なんとか真言宗の寺院である菩提山長谷寺跡へ

古く甲斐における真言密教の霊場として栄え、

平安時代には千を数える宿坊が建ち並んでいたと伝わります。

長い石段の参道の両脇には、

石垣で固められた僧坊跡が階段状に幾つも連なっています。

春日居町指定史跡

菩提山 長谷寺

長谷寺は甲斐における山岳仏教の殿堂、真言密教の霊場として知られ、特に平安時代には隆盛を極めた。当時の境内は頗る広大で、周囲の山中から平地は今の国道まで広がり「千坊」の寺々があったと伝えられる。 この寺が甲斐の人々の厚い信仰を集めたのは、紀伊の高野山と同じく亡くなった人々のお骨を埋葬して供養する場所(三昧場)であったこと、本尊の「十一面観音が女人信仰の厚い仏さまで、女人高野と呼ばれていた」ことなどによるものである。毎年7月13日の精霊迎えには、国内各地から善男善女が参集したが、この 祭典は昭和12年頃迄続いていた。また甲斐国第14番の札所ともなっている。

舗装路を兜山登山口まで戻ります。

最後にしてようやく富士山を望むことができました。

車でのアクセスの際はこちら側から行くのが正解のようです。

春日居福祉会館「やまゆりの湯」(¥500-)で汗を流し終了

春日居福祉会館「やまゆりの湯」

笛吹市役所春日居支所に隣接された「春日居福祉会館」内にある公営温泉。
施設内にある休養室は自由に利用できますので、お風呂に入った後は、畳の部屋でゆっくりとお過ごしいただけます。
福祉会館内にあり、75歳以上の方(市内在住者に限る)は無料のため、地元に住むお年寄りの利用が多く、のんびりとした雰囲気です。
広い休養室で会話を楽しみながらゆったりとした一日を過ごしてみては。
入り口を入った場所がちょっとした直売スペースになっており、野菜や小物などが並びます。

住所 笛吹市春日居町寺本142-1

電話 0553-26-3667

FAX  0553-26-6435

営業時間

夏時間(4月1日~9月30日)午前10時~午後8時
冬時間(10月1日~3月31日)午前10時~午後7時

休館日

毎週火曜日・祝祭日・年末年始(12月28日~1月4日)

利用料金

市内者 1人1日250円
(障害者・中学生以下・75歳以上は無料)
市外者 1人1日500円
(障害者・中学生以下は半額)
1階休養室は無料
2階集会室の貸切利用についてはお問い合わせください。

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