高野山 金剛三昧院(こんごうさんまいいん)




高野山 金剛三昧院(こんごうさんまいいん)

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表門

世界遺産高野山 金剛三昧院H.P
http://www.kongosanmaiin.or.jp

金剛三昧院は金剛峰寺から少し歩いた消防署の辺の道を入り

しばらく歩いた先にあります。

細い道ですが、案内板も出ているので解りやすいと思います。

手前や寺院まで車で行くこともできますが、

駐車場が狭く道も複雑なので徒歩がお勧めです。

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金剛三昧院(こんごうさんまいいん)

金剛三昧院は、尼将軍 北条政子が、夫・源頼朝と息子・実朝の菩提を弔うために建立しました。
高野山のメインストリート「小田原通り」から、ひと筋奥まった、
静かな環境にある宿坊寺院です。
本尊の愛染明王(あいぜんみょうおう)は、恋愛成就の仏様として、
様々な縁を結んでくれるといわれています。
また、国宝・多宝塔をはじめ、重要文化財の経蔵、四所明神社など、
数々の歴史的文化財を擁しており、高野山の世界遺産登録にあたっては、
根幹となる寺院として重要な役割を果たしました。
高野山の中でも、いにしえの面影を色濃く残した名刹であり、
鎌倉時代の風雅をそのままに伝える格別な雰囲気をたたえています。
世界遺産高野山 金剛三昧院H.P

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客殿及び台所 重要文化財

本日は無料で拝観出来た。

金剛三昧院(こんごうさんまいいん)は宿坊でも有名。

重要文化財の客殿に泊まれるなんて幸せです。

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本堂

ご本尊は愛染明王、仏塔古寺十八尊第11番霊場、

西国愛染十七霊場第17番霊場にも選ばれている。

本堂

本堂とは本尊を安置するお堂のことです。

当院の本尊は愛染明王(あいぜんみょうおう)という仏様で、
憤怒(ふんぬ)の相という、怒ったようなお顔をされています。
愛染明王は、人の欲望を力強く生きていくためのエネルギーに変え、
愛情や情欲などを悟りの心に変えるという仏様です。

愛染明王の御誓願(ごせいがん)の中には、良縁や安産、子孫繁栄といった、
女性の願いごとを叶えてくれるものが多く、当院を造った北条政子の、
自分の子孫の安泰を願う気持ちが込められています。
愛染明王像は、源頼朝公の等身大の念持仏(ねんじぶつ)で、
仏師・運慶の作であると伝えられています。

本尊の脇には源頼朝公・北条政子、足利尊氏公、
その弟の足利直義公のお位牌が安置されています。
世界遺産高野山 金剛三昧院H.P

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経蔵 重要文化財

客殿及び台所の向かいには六本杉(別名毘張杉)と

重要文化財の経蔵。

経蔵

経蔵とは、仏教建築の書庫、倉庫のひとつです。
経典や版木(はんぎ)などを保管するために建てられたもので、定められた建築形式はありません。

当院の経蔵は多宝塔と同じく、金剛三昧院と改められたときに建立することになったものです。
建立は貞応2(1223)年頃で、建築様式が奈良にある東大寺正倉院などと同じ
校倉(あぜくら)造りをしており、
鎌倉時代初期の校倉造りの建立物としては現存状態が非常によく、
重要文化財に指定されています。

内部には「高野版」と呼ばれる経典が書かれた版木が、500枚以上収められています。
世界遺産高野山 金剛三昧院H.P

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六本杉(別名毘張杉)

とにかく大きく境内の隅の方まででなければ

写真に収まらないほどの大杉。

六本杉(別名毘張杉)

当院の境内の中心に聳え立つ、樹齢400年とも言われる杉の大木です。
根元のほうを見ると3本の木のように見えますが、上に行くと6本に分かれていることから、
こう呼ばれています。
また別名の毘張杉とは、当院の守り神である毘張尊師と呼ばれる
天狗様がこの杉の木に舞い降りてきたことに由来しています。
毘張尊師は火災や盗難除けの神様としても有名で、
毎年10月10日前後にお祭りする大般若転読法要を修しています
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四所明神社本殿 重要文化財

経蔵までの階段を登り詰めると右手に

四所明神社本殿が見える。

ここまで登らずに帰ってしまう方も多かったので、

ぜひ四所明神社まで参拝してほしい。

四所明神社本殿

高野山の守り神である丹生(にう)明神、
高野明神、気比(けひ)明神、丹生御息の4柱を祭っています。

一宮 丹生明神…胎蔵界の大日如来を祭っている
二宮 高野明神…金剛界の大日如来を祭っている
三宮 気比明神…千手観音を祭っている
四宮 丹生御息…文殊菩薩を祭っている

本宮内の画は高野山上の奥の院と麓の天野社の神仏を習合した、
垂迹(すいじゃく・仏様が仮の姿をして現れること)思想のもとに描かれており、
四ヶ所の明神様をお祭りしているので、四所明神と言われています。
当院のものは室町時代末期の天文二十一(1552)年に建立されたものです。
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壇上伽藍 御社(みやしろ)と同じく丹生明神を祀る。

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表門

表門

文政年間(江戸時代後期)に建立されたもので、
山門の言葉として「毘張尊」(びちょうそん)と書かれています。
門の中にある鐘楼は重要文化財指定されているもので、
1207~1210年の銘が書かれていることから、
現存する鐘楼では日本で16番目に古いものと言われています。
現在では寺内の法要のときにのみ、その音色を聞くことが出来ます。
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多宝塔 国宝

多宝塔

多宝塔とは、仏教建築の仏塔のひとつです。
一般的に裳階(もこし)と呼ばれる、本来の屋根の下に、
もう一重屋根を重ねる建築様式で、二層になっているように見えます。
そのため外観は二階建てに見られますが、実際は一階建てです。

高さはおよそ15メートル。屋根の一辺はおよそ9メートル。
多宝塔の内部は須弥壇(しゅみだん)と言われる壇が設けられており、
その前には仏師運慶作と伝えられる重要文化財に指定されている秘仏、
五智如来(ごちにょらい)像が安置されています。

当院の多宝塔は、北条政子が夫・源頼朝の逝去に伴い創建した禅定院の規模を拡大し、
金剛三昧院と改めたときに造営することになったものです。
建立は貞応2(1223)年、高野山で現在残っている、もっとも古い建立物です。

また多宝塔としても、滋賀県大津市の石山寺に次いで二番目に古いものです。
建立当時の朱色がほのかに残り、裳階上の白い円形部分との色合いが、
背後に深々と広がる杉木立と合わさり、雄大な景観を呈しています。

平成二十四年秋から冬にかけて、檜皮の葺替えを行いました。
世界遺産高野山 金剛三昧院H.P

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高野山の街並みから外れた所にある金剛三昧院は

とても居心地のいいお寺です。

ぜひ次回は宿坊へ泊まってみたいです。

御朱印などは客殿及び台所一番隅で頂けました。

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