牛乗山(174.3m) 牛乗山第三紀末波蝕巨礫群・愛知県岡崎市
愛知県岡崎市の「牛乗山(174.3m)」へ
山頂一帯は「牛乗山第三紀末波蝕巨礫群」と呼ばれていて、
1億5千万年以上前の地殻変動の跡を見ることが出来る歴史ロマン溢れる場所です。
丸い巨礫が散在するなだらかな稜線は360度の眺望がある気持ちの良い場所でした。
また、山頂の近くにある臨済宗妙心寺派の寺院「一畑山 薬師寺」には、
霊験あらたかな一畑山 薬師瑠璃光如来が安置されています。
寺院内には薬師如来のお告げのとおりに湧出したといわれる「御霊泉(温泉)」もあり、
多くの人々がお参りに訪れていました。
牛乗山 (うしのりやま)
標高 174.3m | 登山日 2023年5月28日 |
牛乗山第三紀末波蝕巨礫群 | |
所在地 愛知県岡崎市 |
難易度 ★ オススメ ★★ | 登山口(ナビ検索) 一畑山薬師寺 駐車場 |
スタート地点(10:49)→牛乗山 (10:53)→ゴール地点G(11:25) 所要時間 35分 累積標高 36m / 142m 距離 1.4km | |
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温泉に入れる寺院として有名な 「一畑山 薬師寺」広大な駐車場より
蛇ヶ谷龍神社
広い駐車場の南東の一角に「蛇ヶ谷龍神社」が祀られています。
案内によると、一畑山薬師寺 岡崎本堂が創建されたのは、
この地にいた白蛇 (蛇ケ谷龍神) が薬師如来の夢に現れたのが起源とのことです。
蛇ヶ谷龍神社
「昭和34年一畑薬師瑠璃光如来様の夢枕に白蛇様があらわれ、「名古屋から東南方向に霊山がある、 一畑薬師瑠璃光如来様はたいへん位の高いありがたい仏様なので、ここにおまつりするように」と言われました。 これが当山、岡崎本堂の起源です。 古くから、この土地で御修行されている蛇様でございます。」
岡崎市指定文化財 天然記念物
牛乗山第三紀末波蝕巨礫群
牛乗山の基盤は、領家変成岩類に属する石英片岩及び雲母片岩よりなり、その侵食面上に第三紀の巨礫や砂礫からなる地層が不整合に重なっている。 基盤の領家変成岩類は、一億五千万年以上も古い時代に海底に堆積した地層が中世代の白亜紀に変成作用を受けて生成したものである。岡崎地方に多く見られる花崗岩はその中に安定している。 この地層は中新世前期の一億五百万年以上も古いものと考えられる。また、不整合面は当時の浅い水底で、この上に巨礫や砂礫が乗って波の作用で表面が滑らかに磨かれたものと推測される。 三河地方における悠久の時の流れを示す、地質学的上貴重なものである。
臨時駐車場の奥に登山道
直ぐに雰囲気が変わります
この先の灌木で覆われた一段高い所が山頂
この辺は領家変成岩(花崗岩)で構成されています。
領家変成岩とは中央構造線の内帯に接する変成岩類のこと。
これらが砂礫になりこのような景観を生み出しています。
ちなみに愛知県の中央構造線は東は豊橋市から渥美半島を通り伊勢湾を抜けて、
伊勢神宮から紀ノ川へと向かっています。
一番高い場所のこの辺りが牛乗山(174.3m)
「三河・遠州の超低山」の一座
牛乗山第三紀末波蝕巨礫群
写真では解りづらいですが、巨礫が点在しています。
牛乗山の山頂付近には、約1500万年前頃(新第三紀中新世)に
波打ち際で作られた波食棚(波蝕巨礫)が残っています。
牛乗山第三紀末波蝕巨礫群
岡崎市指定(天然記念物)・4,400.00平方メートル・昭和46年9月25日指定
藤川町の牛乗山の基盤は、領家変成岩類に属する石英片岩及び雲母片岩より成り、その浸食面上に第三紀の巨礫や砂礫から成る地層が不整合に重なっています。三河地方における地殻変動の様子を見ることができ、地質学上貴重なものです。
大昔の波が侵食した表面が見ることができるところで、
長い地殻変動がもたらした歴史ロマン溢れる場所です。
奥に五井山(464.4m)宮地山(361m)
一畑山 薬師寺 本堂
臨済宗妙心寺派の寺院、「一畑山 薬師寺」へ
御本尊は薬師瑠璃光如来。
「温泉(御霊泉)」に入れる寺院としても有名で、多くの参拝客で賑わっていました。
詳しくは別の記事にて。
- 一畑山薬師寺【岡崎本堂】
- 愛知県岡崎市藤川町王子ケ入12-44
0564-48-7111
- 【名古屋別院】
- 愛知県名古屋市千種区春岡1-30-9
052-761-2105開門時間:8:30~17:00 (ご祈祷受付は16:00まで)
受付時間:9:00~16:00
- 瑠璃光殿(涅槃像様)拝観平日 10:00〜15:00
土日祝 9:30〜15:30
御霊泉
平日 10:15〜16:15
土日祝 10:00〜 16:15
年中無休
瑠璃光殿と水子供養塔