下田富士(191m) 高根山(343m) 寝姿山(200m) 本郷富士浅間神社




下田富士(191m) 高根山(343m) 寝姿山(200m) ・本郷富士浅間神社

静岡県の山(分県登山ガイド) 、「下田富士」と「寝姿山」を登りに伊豆下田へ。

「寝姿山」へは、伊豆急行下田駅からすぐの「下田ロープウェイ」で行くことが出来きます。

山頂には展望台や縁結びの神社といった見どころや、おしゃれなレストランなどがある

人気の観光スポットにもなっている場所です。

また、寝姿山の向かいに聳える「下田富士」には「富士浅間神社」が祀られており、

麓には拝殿、山頂には本殿が建つ信仰の山です。

ついでに日本百低山に選ばれている「高根山」も登り、

下山後は観光を兼ねて市街地を歩いて来ました。

(※高根山〜寝姿山 間は一部道が無いので要注意です)

下田富士(しもだふじ)

標高 191m 登山日 2023年11月24日
本郷富士浅間神社
所在地  静岡県下田市敷根

高根山(たかねやま)

標高 343.44m 登山日 2023年11月24日
日本百低山 三等三角点(高根山)
所在地  静岡県下田市河内

寝姿山(ねすがたやま)

標高 199.71m 登山日 2023年11月24日
寝姿山ロープウェイ 三等三角点(柿崎村)
所在地  静岡県下田市柿崎

難易度 ★★    オススメ ★★ 登山口(ナビ検索) 道の駅開国下田みなと
道の駅開国下田みなと(06:17)→伊豆急下田駅(06:30)→下田富士(06:48)→蓮台寺駅(07:34)→高根山登山口(07:40)→高根山(08:23)→寝姿山(09:27)→別れの汽船乗り場跡(10:43) 所要時間 4時間26分 累積標高 752m / 755m 距離 15.3km
■下田富士・本郷富士(以下、下田富士)は、地下火山活動の貫入で固まった安山岩の火山岩塊といわれている。全山が一岩でできているので一岩山とも呼ばれている。下田富士と富士山、八丈富士(西山)は三姉妹という民話がある。長女の下田富士は、妹の富士山と仲がよく、雨が降ればかさ雲をかけてあげるなど大変面倒見がよかった。次第に、妹の富士山は美しくなった。姉の下田富士は、丸く膨れたぼた餅のような顔。自分の醜さを悲しみ、妹と顔を会わせなくなり、天城山という屏風を立ててしまった。心配した妹の富士山は、姉を見ようと毎日背伸びして、つま先立ちしていくうちに、背が高くなり、ついに日本一の高さになった。姉は、妹に見られまいとからだを縮めてしまい、更に低くなってしまった。そして、三女の八丈富士は、遠くの海から心配し、姉たちが仲良くなることを祈り続けたという。
■遠くから見ると、女性が寝転んでいるように見えることから寝姿山と呼ばれます。ロープエウェイの終点は寝転んだ女性の胸元にあり、山頂からは伊豆諸島の島々を望み、幕末には黒船来航時の見張り台も置かれていました。火山の中心部には地下から上昇してくるマグマの通り道があります。寝姿山は、はるか昔に活動を終えた海底火山が伊豆と本州の衝突とともに隆起・浸食され、火山の中心にあったマグマの通り道が姿を現したものです。

道の駅開国下田みなと

道の駅「開国下田みなと」

住所   〒415-0000  静岡県下田市外ケ岡1-1

電話   0558-25-3500

駐車場  大型車13台、普通車207台

トイレ  男子25器、女子18器

営業時間 営業:12月~3月の第3・第4日曜日のみ
定休日:展示室:年中無休(除12月31日)、店舗:火曜休業

アクセス 伊豆急下田から徒歩で15分

H.P   http://www.kaikokushimodaminato.co.jp/

下田港の目の前にある道の駅。美しい海に囲まれ、開国のまちとして歩んだ歴史や毎年下田で開催されている国際カジキ釣り大会の魅力を紹介するミュージアムがあります。また、近隣には魚市場があり、豊かな自然の恵みである海の幸や山の幸を紹介するお店も揃っています。

道の駅「開国下田みなと」よりスタート、稲生沢川に掛かる「みなと橋」を渡る。

正面の山が「下田富士」、この辺りの山はほぼ火山岩頸 (マグマだけが残った) の山、

伊豆らしい風景が広がります。

下田公園と下田港

下田公園

住所    〒415-0023 静岡県下田市3丁目

電話番号  0558‐22‐1531

駐車場   有り

トイレ   有り

下田港を臨む岬一帯を占める自然公園。鵜島城跡を利用したもので、老松、桜、椿、ツツジ、アジサイなどが茂る中を散策路が巡っています。とくにアジサイは15万株も植栽され、6月にはアジサイ祭りが開かれるほどの名所。ペリーとハリスのレリーフをはめ込んだ開国記念碑や、我が国写真術の先駆者・下岡蓮杖の記念碑などもたち、展望台からは下田港と須崎半島方面を望むことができます。

寝姿山の南東のピークは「武山」といい、

中央に見える巨岩の露頭は「よだれ岩」と呼ばれているそうです。

事前調べでは、ここには立ち入れないようです。

下田温泉観光案内図

伊豆急下田駅

伊豆急行線の終着駅「伊豆急下田駅」は、静岡県内の鉄道駅では最も南に位置する駅です。

駅前には黒船「サスケハナ号」の模型と背後に下田富士。

「下田富士」は富士の名を冠しているので浅間神社が祀られています。

正式には「本郷富士浅間神社」と言うそうです。

下田富士は全山が一岩でできているので「一岩山」とも呼ばれます。

鳥居場の跡

ここに鳥居が1981年まで建っていた。松平定信の巡視に従って来た谷文晁の絵に鳥居がかいてある(寛政5年1793)、黒船乗務員ハイネの絵にもある(1854)。それより昔ここからふじやまの神々(九祠)を拝んだことであろう(1528享禄元年)。祠もないころはこの場から山を拝んだ名残であろうか。

不動明王像

伝説「田圃の中の大鳥居」  

今は西本郷と呼んで道路添いには商店が立ち並んでいるが、昔は原田田圃と呼んでこのあたりは一面の田圃であった。土浜と門脇との中間あたりの道路傍に、ぽつんと大きな石の鳥居が立っているが、どこを見ても神社も見えないので、伊豆の七不思議の一つと云われる程の謎の鳥居である。昔、本郷富士山頂の浅間神社へ、或る名高い僧侶がお経を誦じ上げた時、そのお坊さん、どうしたわけか、そのお経文を読み違えてしまった。すると富士の権現様は大そうお怒りになり、たちまち大邪鬼に化身せられて、そのお坊さんをひっつかんで山の頂上から原田田圃へドシーンとほうり投げられた。坊さんは前後不覚に落ち入った。やがて夢の中に波布大明神様が現れ給うて、「坊さんよ、お前が尊い御経文を読み損なったのは神様にも仏様にも本当に申訳ないことだ。今となっては仕方がないから、此の所へ鳥居を建ててお祭りをしますと誓を立て、御詫びしたらよろしかろうぞ。」と教えられた。やがて目が覚めた坊さんは、波布大明神様に御礼を申し上げ、続いて教えられた通り富士権現様には「鳥居を建ててお祭りいたします。」と御約束をして、詑言を厚く念じた。浅間様の御許しあってか、彷さんには少しの怪我もなかった。神様への約束念願通り、坊さんは石の鳥居を田圃の真ん中へ建て、ねんごろに祭り供養を営んだと云うことである。 下田市の民話と伝説 第2集より

(「教育委員会生涯学習課社会教育係」HPより)

拝殿と龍爪神社

鳥居から階段を登る途中に淡島明神、その先には不動明王像が祀られており、

広い境内に出ると拝殿と境内社の龍爪神社が祀られています。

「本郷富士浅間 山の神」の石碑があり、この先より登山道となります。

寝姿山

女性があおむけに寝ているように見えることから名付けられました。

正式には万蔵山といいます。

西側には採石場跡があり、ちょうどそこから展望が開けます。

柱状節理の尾根

下田富士も寝姿山も火山岩頸の山です。

火山岩頸とは火道を満たしていたマグマが冷えて固まり、

周囲の風化・侵食後残った山のことをいいます。

山頂の本郷富士浅間神社 本殿

浅間神社(本郷富士浅間神社)

住所   静岡県下田市本郷851

御祭神  木花開耶姫

例祭   6月1日 例祭

社殿   本殿 流造銅板葺

境内社  淡島明神社・龍爪神社

由緒

創建は不詳。「伊豆国神階帳」に「従四位上いわよ姫の明神」とある古社で、式内社・意波與命神社に比定されています。
永正年中(1504~1521)この地の地頭・朝比奈知明がこの地に祀られていた九祠を一棟に改め、社殿を造営しました。社記(元禄6年・1693)によると江戸時代には御牟漏御所竹彦明神とも称していましたが、何時の頃か山容から「浅間神社」と改称したといいます。

現在の御祭神は「木花開耶姫」ですが、姉の「石長比売」が祀られていたともいいます。

地元に伝わる伝説によると、下田富士は富士山と八丈富士(八丈島)の3姉妹の長女。

ごつごつした岩でできた山肌は醜いため、次女の富士山の美しさに引け目を感じ、

天城山をびょうぶにして身をかがめてしまった。

姉を心配する富士山はどんどんと背丈を伸ばし、

隠れようとする下田富士は一層身をかがめていった、と伝わります。

また、伊豆国神階帳には「意波与命神社」と記されています。

浅間神社になる前は目立つ山姿から航海上の目印となり、

それを神の山として信仰されていたそうです。

つまり、元々は漁師達の信仰する山だったんですね。

本殿後方の石塔

下田富士の伝説

下田富士にはこのような民話が伝えられています。

下田富士と駿河富士(富士山)と八丈島の富士山は三姉妹でありました。
長女の下田富士は、妹の富士山と仲がよく、雨が降ればかさ雲をかけてあげるなど大変面倒見がよかった。次第に、妹の富士山は美しくなった。姉の下田富士は、丸く膨れたぼた餅のような顔。自分の醜さを悲しみ、妹と顔を会わせなくなり、天城山という屏風を立ててしまった。心配した妹の富士山は、姉を見ようと毎日背伸びして、つま先立ちしていくうちに、背が高くなり、ついに日本一の高さになった。姉は、妹に見られまいとからだを縮めてしまい、更に低くなってしまった。そして、三女の八丈富士は、遠くの海から心配し、姉たちが仲良くなることを祈り続けたという。

(ふじのくに静岡県公式ホームページより)

展望ポイントより

特急 踊り子

下田富士を下山、伊豆急下田駅には新型の特急「踊り子」 、

高根山の登山口がある蓮台寺駅まで国道414号を歩きます。

鋭峰な下田富士、北側から見ると全然山容が違います。

なまこ壁民家

金谷旅館

日本一の総檜風呂として有名な「千人風呂」があるお宿。

日帰り入浴も可能です。「大人(\1000-)・小学生(\500-)・小学生未満(\300-)」

金谷旅館

自家源泉掛け流し
千人風呂 金谷旅館 -KANAYARYOKAN-
〒415-0011 静岡県下田市河内114-2
TEL:0558-22-0325/FAX:0558-23-6078
チェックイン 15:00~/チェックアウト ~10:00

H.P https://kanayaryokan.com/

日本一の総檜風呂として名高い、当館の大浴場。その壮大さは他に類を見ません。湯舟はもちろん、壁や天井まで木造!心地良い滑らかな檜の質感に、多くの人が癒されてきました。そんな当館の浴場全てに、自家源泉である河内温泉が1867年の開業以来、豊かに湧き出しております。源泉掛け流し、かつ贅沢な湯量をぜひ全身でご体感ください。当館の代名詞とも言える「千人風呂」の他、婦人専用風呂「万葉の湯」、貸切風呂「一銭湯」、露天風呂など、どれも日本建築の情緒深い佇まいであなたを癒します。また、当館の全てのお風呂は24時間入浴可能となっております。昼と夜で違った表情を見せるお風呂を楽しむのも、また一興。さまざまな楽しみ方が出来る数々のお風呂は、何回来ていただいてもお客様を飽きさせません。

蓮台寺駅

ここから稲生沢川沿いの住宅地を抜けて、 高根山の登山口へ向かいます。

登山道

伊豆急行の線路を越えると、枯沢沿いに砂防ダムが続きますが、

上部は土砂崩れで木々が薙ぎ倒されています。

土砂崩れは少し前のものらしく、木の間を縫うように登山道が整備されています。

山頂まで続く「丁石」

一丁=109m 山頂まで十七丁あるので、およそ1850mの距離。

寄進者の名前と地名、船の名前が刻まれているものもありました。

丁石とセットでお地蔵さまがいる場合も、 江戸時代末頃のものが多い印象です。

光背には戒名らしき名が彫られているものが多かったです。

大正時代の道標 「右 山道・左 高根道」

この道は、白浜方面への山越えルートとして使われていたのだろうと思います。

高根地蔵堂

山頂の手前には地蔵尊を安置している高根地蔵堂があります。

手前には文政年間に奉納された手水。

地蔵堂

内部には全国の船乗りが奉納したお地蔵さまが祀られています。

高根地蔵尊の由来

高根地蔵尊は暴風雨の中で、行く先が見えなくなり立ち往生して困っていた船に、山頂より一筋の光を放ち港を教え、行く先を案内して助けたという言い伝えが残っております。高根地蔵尊は船頭さんの守り神として、全国より多くの信者が集まり、海上の安全や大漁祈願はために、お地蔵様が沢山奉納され安置されました。 毎年一月二十四日が高根地蔵尊のお祭りです。 (向陽院)

高根山(343.44m)

三等三角点(高根山)

日本百低山の一座の「高根山」山頂より。

眼下に白浜大浜海岸、相模湾には薄ら神津島、

他にも伊豆大島や利島、新島などの島々も望めます。

逆側には長九郎山に婆娑羅山など南伊豆の山々。

写真では分かり難いですが、富士山の先端も少し、下田で唯一見えるポイントだそうです。

下田中継局

山頂近くには下田中継局が設置されており、その電線沿いの急斜面を下ります。

この先、道が不明瞭になり、その後完全に無くなります。

(高根山~寝姿山 間はバリエーションルートとなりますので、歩く際には気を付けてください)

道なき道を進むと、突然キャンプ場のような所に出ました。

この先、林道から山頂方面を目指します。

寝姿山の山頂周辺は公園として整備されています。

寝姿山(199.71m) 三等三角点(柿崎村)

周辺には黄色い花が咲き乱れています。

調べてると「ツワブキ」というお花。

ここから下田ロープウェイ山頂駅を目指しますが、

この日、施設は休園のためか通行止め、電気柵が張り巡らされています。

(ここからは入園料¥900-がかかります)

下田ロープウェイ

住所    静岡県下田市東本郷1-3-2

電話    0558-22-1211

アクセス  伊豆急行「下田」駅下車、徒歩すぐ

駐車場   有り(無料)

H.P    http://www.ropeway.co.jp/index.html

営業時間  (3月16日〜10月15日)8:45〜17:00

(10月16日〜3月15日)8:45〜16:45

※毎時00分、15分、30分、45分発車

運賃    (中学生以上)1,500円(小学生)750円

下田城美術館跡

仕方なく、林道を市街地へ向けて下って行きます。

伊豆というとB級スポットの宝庫ですが、ここ「下田城美術館」もそんな跡地です。

下田まちなか案内図

日米和親条約を結んだ了仙寺前にあります。

少し下田の街を散策しました。

ペリーロード

平滑川沿いを石畳の道が続き、ガス灯、伊豆石やなまこ壁の家並み、柳並木が見られます。

現在ではカフェやお土産屋が並ぶ下田の代表的な観光スポットです。

幕末、黒船により来航したペリー提督一行が了仙寺で、

日米和親条約付録下田条約締結のために行進したのがこの道です。

かつて出船入船三千隻とうたわれた港町下田の花柳界の面影を残しており、

平滑川(ひらなめがわ)沿いを石畳の道が続き、伊豆石やなまこ壁の家並み、

柳並木が独特の風情を醸し出しています。

了仙寺のほか、日露和親条約締結場所である長楽寺、

あじさい祭で有名な下田公園もこの地区に位置しており、特徴的なお店も多く、

たくさんの観光客の皆さんが集まる下田の代表的な観光スポットとなっています。

このペリーロードは第7回(平成6年度)静岡県都市景観賞最優秀賞を受賞しています。

少し街中を散策した後、道の駅「開国下田みなと」へ戻り終了しました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加