神山(1437.7m) 冠ヶ岳(1409m) 駒ヶ岳(1356m)・箱根山 防ヶ沢ルートより
2024年7月、9年ぶりに解放された防ヶ沢〜駒ヶ岳への登山ルートを使い箱根山へ。
箱根山は外輪山まで含めた山域の総称で、主に中央火口丘の神山・冠ヶ岳・駒ヶ岳等を指し、
最高峰の神山が日本三百名山として指定されています。
噴火警戒レベルは5年前に既にレベル1に引き下げられ、最も有毒ガスが発生しやすいエリア、
大涌谷 等には立ち入るものの、何故か神山・冠ヶ岳へのルートは通行禁止のままです。
しばらく待っていましたが、今後も通行禁止の解除は見込めず、
噴火警戒レベルもまたいつ上がるか分からないので、色々と調べた結果、
この区間は自己責任で登りました。
防ヶ沢からのルートはもちろん、神山・冠ヶ岳へのルートも、
9年もの間、通行止めだったとは思えないほどよく整備されています。
神山(かみやま)
標高 1437.66m | 登山日 2024年12月6日 |
日本三百名山 箱根山最高峰 一等三角点(冠ヶ岳) | |
所在地 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根 |
冠ヶ岳(かんむりがたけ)
標高 1409m | 登山日 2024年12月6日 |
箱根山中央火口丘 高根神社 | |
所在地 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根 |
箱根駒ヶ岳(はこねこまがたけ)
標高 1356m | 登山日 2024年12月6日 |
箱根山中央火口丘 箱根本宮 | |
所在地 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根 |
難易度 ★ オススメ ★★★ | 登山口(ナビ検索) 防ヶ沢登山口 |
スタート地点(6:15)→防ヶ沢登山口(6:21)→防ヶ沢分岐(7:10)→箱根山(7:35)→冠ヶ岳(7:46)→箱根山(7:57)→防ヶ沢分岐(8:18)→駒ヶ岳(8:34)→相模湾展望広場(8:42)→駒ヶ岳山頂駅(8:47)→防ヶ沢分岐(9:00)→防ヶ沢登山口(9:25)→ゴール地点(9:29) 所要時間 3時間12分 累積標高 851m / 851m 距離 8.9m | |
■箱根山(はこねやま)は、日本の神奈川県足柄下郡箱根町を中心に、神奈川県と静岡県にまたがる火山の総称である。富士箱根伊豆国立公園に指定されている。地名「箱根」は古くは「函根」と記したが、同じく「箱根山」は函根山と記し、函嶺(かんれい)ともいった(函嶺洞門、函南町などといった地名に名残がある)。 箱根山は40万年前に活動を開始した第四紀火山である。カルデラと中央火口丘、二重の外輪山で構成され、内側には芦ノ湖を形成している。現在でも大涌谷などで噴煙や硫黄などの火山活動が見られ、致死性の火山ガスを噴出する場所もある。 箱根火山の熱源であるマグマだまりの規模や大きさは不明であるが、これまでの地震観測の結果からマグマだまりの上端は地下5km以下の位置にあると考えられている。山体の南側に大きく侵食された湯河原火山が接している。 火山噴火予知連絡会によって火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山に選定されている。 山腹・山麓の多くの場所で温泉が湧出し、古くより湯治場として温泉郷が形成され箱根温泉が発展した。平安初期以前には東海道が箱根山の西方を北上、金時山より北の足柄峠を越えて東方へ延びていたが、富士山の延暦噴火(800年 – 802年)により通れなくなったため、箱根山の南方の箱根峠を通る街道が整備され、交通の要衝となった。江戸時代には箱根関所が置かれ、厳しい取り締りの拠点となった。 明治維新以後は、高級リゾート地としての側面も持つようになり、富士屋ホテル本館などはその頃の面影を今に伝える。戦後は観光地開発が活発に行われ、リゾート施設、別荘地、ホテル、美術館その他多くの娯楽施設が建設されていった。また、箱根山戦争と言われた巨大グループ同士の観光客輸送競争も派生した。全盛期ほどではないが、近年にも温泉テーマパークなどの施設が建設され、多くの観光客・リゾート客が訪れている。 箱根山は観光地として発達したため、険しい山の割に鉄道交通も発達しており電車等で芦ノ湖まで行くこともできる。都心から小田急電鉄が特急ロマンスカーを箱根湯本駅まで直通させており、都心からの交通の便は非常に良い。 なお、東海道(国道1号)は現在も東西の重要な交通路であり、また標高最高地点のある箱根山は最大の難所であったが、東名高速道路や国道246号の開通によって、現在は箱根山付近においては幹線としての機能を弱めている。もっとも、観光客などの車で今なお交通量は多い。そのほか、国道138号や各有料道路が走っている。行楽期には全山で渋滞が見られる。 2007年、「箱根火山」として日本の地質百選に選定され、2012年9月には箱根ジオパークとして日本ジオパーク認定を受けた。 |
防ヶ沢登山口
神奈川県道75号「湯河原箱根仙石原線」沿いに登山口。
駐車スペースは北に5分ほど歩いた場所に3台分程あります
登山ルート案内板
登り始めは保護林にも指定されているヒメシャラの群落の中を歩きます。
樹林帯をぬけると急登となり、振り返ると木々の間より富士山を望みます。
朝日に染まる富士山
登山道
登山道は以前荒廃していましたが、箱根町やボランティアの方々による整備のおかげで、
今では安心して歩ける道が整えられています。
駒ヶ岳
急登が終わり、なだらかな登山道となると駒ヶ岳の山頂部が見えてきます。
少し歩いた所に神山との分岐があります。
神山・駒ヶ岳の分岐
この先の登山道も笹が刈られ整備されていました。
最近補修されたような跡も見られます。
神山(1437.66m) 箱根山最高峰
一等三角点(冠ケ岳)
富士山と冠ヶ岳
神山から少し下り冠ヶ岳へ
高根神社
冠ヶ岳の手間には高根神社が鎮座。
能善権現(のうぜんごんげん)という 熊野の神様が祀られています。
温泉の神とも言われているそうです。
冠ヶ岳(1409m)
大涌谷を見下ろして
神山・駒ヶ岳 分岐まで戻り、駒ヶ岳方面へ向かいます。
10分ほど歩くと解放されたゲートがあり駒ヶ岳の山頂域へ。
解放されたゲート
この先、真っすぐ進むと駒ヶ岳ロープウェイ方面へ、
画像右側の箱根元宮への直登ルートも笹が刈られ、登れるよう整備されていました。
箱根元宮への直登ルートより、振り返って富士山と愛鷹連峰を望みます。
駒ヶ岳エリアは絶景ですが、この日は凄い強風でした。
切り開かれた登山道
以前は笹に覆われ、歩くことのできなかった直登ルート
急登を少し登ると駒ヶ岳の山頂、箱根元宮の北側の遺跡が現れます。
箱根本宮 北側の遺跡
箱根神社公式H.Pによると、ここは「駒ヶ岳山頂古代祭祀遺跡の岩垣」と呼ばれ、
10月24日の御神火祭が執り行われる祭場だそうです。
神山
駒ヶ岳の山頂からは神山がよく見えます。
古代から箱根山に対する山岳信仰は盛んで、
神山を遥拝できる駒ケ岳の山頂を磐境として祭祀が行われてきました。
丹沢山地と関東平野
箱根元宮と相模湾
箱根元宮
箱根元宮は、芦ノ湖湖畔にある箱根神社の奥宮です。
通常、神社には拝殿の先に本殿がありますが、箱根元宮は拝殿のみ。
拝殿奥の先に、神の鎮座する霊峰「神山」遥拝するという、
古来からの信仰の形をとっています。
御祀神は「箱根大神」として、
「瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)」
「木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)」
「彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)」の3柱をお祀りしている他、
造化三神(日本神話の最高神)もお祀りしています。
今から2400年ほど前、霊峰「神山」の山神に畏敬した聖占仙人が、
駒ヶ岳山頂に神仙宮を開き、その後、利行丈人と玄利老人により、
神山を天津神籬(神が降臨する場)、駒ヶ岳を天津磐境(神を拝む場)
としたのが始まりとされています。
現在の箱根元宮の社殿は、箱根神社の奥宮として1964年に建てられたそうです。
(西武グループを創業した堤康次郎氏の建立)
箱根元宮のご利益は、「心願成就・除災招福・勝運守護・良縁成就」等
箱根神社・九頭龍神社・箱根元宮、を参る「三社参り」は御利益があるとして有名です。
駒ヶ岳(1356m)
相模湾 初島の先に伊豆大島
箱根元宮がある山頂の広場からは、富士山や芦ノ湖を中心とした箱根山外輪山の山々、
また遠く駿河湾や伊豆半島、初島や伊豆大島などの離島も望むことが出来ます。
伊豆半島 天城連山と伊豆の山々
箱根外輪の奥に丹沢山地
相模湾と三浦半島に江ノ島、遠く東京のビル群も見えています。
山頂より
駒ヶ岳山頂祭祀遺跡
箱根元宮の社殿の前には馬降石と馬乗石と呼ばれる岩の他、
3つの磐座があり、駒ヶ岳山頂祭祀遺跡に指定されています
白馬の伝説
孝昭天皇の頃、聖占上人が山頂に神仙宮を祀り、修験の場所としました。今に残る馬降石・馬乗石はここに白馬が降りたとする名残りとしています。岩肌には馬の形が刻まれ、またそのヒズメのあとと伝えられるくぼみには、どんな日照りにも水が枯れたことがないといわれています
史跡 馬降石(ばこうせき)
箱根名石の一つ白馬に乗った神様が降臨された岩と伝えられている。
石の上の穴は、降馬した時の蹄跡といわれています。
箱根元宮の由緒
駒ヶ岳は北に霊峰神山を拝し、古代祭祀=山岳信仰が行われたところです。その起源は、凡そ2000有余年の昔、天皇五代孝昭天皇の御代 聖占仙人が神山に鎮まリます山神の威徳を感應し、駒ヶ岳山頂に神仙宮を開き、次いで利行丈人、玄利老人により、神山を天津神籬とし、駒ヶ 岳を天津磐境として祭祀したのに始まる。
奈良時代、人皇四十六代孝謙天皇の御代、高僧の萬巻上人が入峰し、霊夢をうけて函根三所権現として奉斎、天平宝字元年(757年)に山麓の芦ノ湖畔に社殿を造営し、里宮としたのが現在の「箱根神社」である。山頂の箱根元宮は、奥宮として、昭和39年に堤康次郎の寄進により建立、以来祭祀が厳修されており、四季を通じて参拝者で賑わっている。
山頂の南側 相模湾展望広場より
模湾展望広場からは、小田原から湘南一帯と相模湾が眺められます。
天気が良く、視界良好なら東京スカイツリーも見えるといいます。
駒ヶ岳ロープウェイ
箱根 駒ヶ岳ロープウェイ
住所 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根139
電話 460-83-1151
営業期間 (上り)9時00分~最終時間16時30分
※運行は毎時00分、20分、40分の20分間隔
定休日 無休(点検のため臨時休業あり)
料金 普通運賃おとな1800円 こども900円
富士山展望所より
箱根駒ヶ岳の中でも最も人気の絶景ポイントです。
富士山と共に、芦ノ湖や駿河湾を見下ろす迫力ある展望を望むことが出来ます。
芦ノ湖 駿河湾と沼津アルプス 奥に伊豆の山々
富士山と愛鷹連峰