久留女木の棚田・静岡県浜松市北区引佐町西久留女木




久留女木の棚田・静岡県浜松市北区引佐町西久留女木

浜松市北区引佐町の北東部、久留女木地区には、

総面積7.7ヘクタールの中に約800枚の棚田が広がっています。

「日本の棚田百選」や「静岡県景観賞」にも選ばれ、

2017年のNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」にも登場したことで注目を集めました。

日本の棚田百選・新 浜松の自然100選

最寄りの駐車場は棚田入り口から600mほど離れた「旧久留女木小学校」

駐車場から徒歩10分「600m」ほどで棚田の入り口に至る

棚田中腹まで登ると、棚田を見渡せる開けた場所に出ます

久留女木の棚田

​久留女木(くるめき)の棚田は、浜松市北区引佐町の東久留女木と西久留女木にまたがる、観音山の南西斜面(標高250m付近)に展開しています。総面積は7.7ha、その中に約800枚の田んぼがあるといわれ、その美しい景観は「日本の棚田百選」や「静岡県景観賞」にも選ばれています。 棚田の起源は平安時代とも言われていますが、戦国時代(井伊直虎の祖父、曾祖父の時代)に、井伊家の庇護を得て開墾が進んだと考えられており、現在も、井伊家の家臣の末裔が、棚田を耕し続けています。 また、久留女木を流れる都田川には、竜宮に通じるといわれる深い淵があり、その淵から子どもが現れて村人の農作業を手伝ったという「竜宮小僧の伝説」が語り継がれています。棚田の最上部には「竜宮小僧」と呼ばれる湧水があり、今も棚田を潤す水源となっています。

久留女木の棚田 オフィシャルサイト

久留女木の棚

所在地

〒431-2532 静岡県浜松市北区引佐町西久留女木、東久留女木

問合せ先

奥浜名湖観光協会

〒431-1305 静岡県浜松市北区細江町気賀429-1

TEL 053-522-4720 FAX 053-522-4720

ホームページ http://www.oku-hamanako.net/

アクセス 東名浜松西ICから車で50分

見学 所要時間 60分(料金 その他 0 円)

規模 棚田800枚

その他

駐車場 について 久留女木の棚田内には、一般駐車場はございません。旧久留女木小学校の駐車場をご利用ください。(棚田まで徒歩10分)棚田は私有地です、見学の際には現地のマナーを守るようお願いします。

さらに棚田を登っていくと

「直虎ビューポイント」と「竜宮小僧」の案内があります。

2017年大河ドラマ「おんな城主直虎」のロケ地となった久留女木の棚田。

ドラマの中では、隠し持つ井伊家の財源、「井伊家の隠し田」として扱われ

また、「竜宮小僧」は多くのシーンで登場する、キーワードとして使われていました。

直虎ビューポイント より

竜宮小僧伝説

昔、久留女木の川に竜宮に通じていると言われた渕がありました。
そこから小僧が出てきて村人と仲が良くなり、いろいろな仕事を手伝ってくれるようになったそうです。
ある日、村人が感謝をこめて、食事に招きました。ところが、うっかりして小僧には毒となる「たで汁」を出して死なせてしまいました。
悲しんだ村人が、ていねいに小僧をここに葬ったところ、こんこんと湧き水が出てきました。
以来「竜宮小僧がこの水を竜宮から送ってくれている。」と言われています。
静岡県立観音山少年自然の家

竜宮小僧の伝説

昔むかし、久留女木川(都田川の上流部)には、大淵と呼ばれる深い淵があった。その青々と水をたたえる淵の底は、竜宮に通じているといわれていた。田植えのころ、村人は、忙しさに猫の手も借りたい思いで「誰か手伝ってくれんかのー」とつぶやくと、不意に大淵から小僧が飛び出してきて「オレ、手伝うぜ」といって田植えを手伝ってくれた。そして夕方になると、どこかへ帰ってしまった。また、夏の日の午後、急に真っ黒い雲が湧き出て、見る間に滝のような大雨が降りだした。田んぼ仕事をしていた村人は帰る間もなく「あっ、困った。干し物が濡れてしまう」と思いきや、また大淵から小僧が出てきて、村中の干し物をよせてくれた。村人が「お前はどこの小僧さんだね?」と尋ねても「どこでもいいじゃないけ」と笑って何も話さない。でも村人は、この不思議な小僧を、竜宮に通じる大淵から来る「竜宮小僧」と呼んで可愛がり、小僧も村人と、とても仲良くなった。「おい、小僧さん。いつも手伝ってもらうで、ご馳走したいが、何が好きかな?」と聞くと「何でもいいが、蓼汁だけは食わせないでおくんなさい」と、ひどく蓼汁を嫌っていた。ところが、ある日のこと。村人が誤って蓼汁を出してしまった。そうとは知らずに一口飲んだ小僧は「こりゃいかん!」といったかと思うと倒れ込み「久留女木の中茂にある榎木の下に葬ってほしい」といい残して死んでしまった。

村人はひどく悲しみ、泣く泣く竜宮小僧の亡骸を、言われたとおりに榎木の下に葬った。するとその木の根元からこんこんと水が湧き出した。村人はその水を利用して、たくさんの田んぼを作った。それが久留女木の棚田であるという。困っている人には誰にでも手を差し伸べ、自らは名乗ることもなく、見返りも求めず、死んでもなお棚田の水源となり、今も村に恩恵を与えてくれる竜宮小僧。久留女木の村人たちは、田んぼを満たしてくれる竜宮小僧の湧き水に、今も感謝の気持ちを込め、田植えや稲刈りの後には供物をして手を合わせている。

竜宮小僧の湧き水

竜宮小僧を祀ったとされる場所には地蔵像があり、

その下から久留女木の棚田 全体を潤す水が湧き出ている。

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