常光神社 奥宮(天寿山 常光神)・常光寺山
NPO法人山に生きる会
http://yamaniikiru.com/joukoujin.htm
常光寺山の山頂から下った広い窪地に常光神社 奥宮が鎮座します。
常光寺山は修験の山で山中には33の行場があり、
ここはその32番目の行場にあたります。
由緒等に関しては全く不明ですが、
この常光神社のある辺りの景観は素晴らしいです。
この辺はユリ科の植物「バイケソウ」の群生地で至る所に芽吹いています。
もの凄い数なので季節の頃は辺り一面バイケイソウに覆われることでしょう。
六月ごろが見頃だそうです。
常光神社 奥宮 本殿
常光寺山には行者が修行したという 行者道があり
神話になぞらえた33の行場 掛所をめぐる険しい道があります。
33の業場、掛所と唱え言葉とは次のようです。
1.山住 大宮司 庭前
「ゆう タスキ掛けて登るよ み山路を 心にかかる雲・霧も無し」
2.鳥居場
「みそぎ せし 鳥居が下に ぬかづきて 打つ 柏手の 音もたえせぬ」
3.初瀬川(水行をし、みそぎのはらいを唱える)
「高天原に カンヅマリマス カムロギ カムロミノミコト モチテ・・・略」
4.シメ掛け岩(水神 山神 道祖神)
「鹿島立ち ここぞ行場の 初瀬川 シメ引きはべて 渡り初めけむ」
5.鏡滝(沢移りの時)
「面影のうつる鏡の 滝なれば 姿かたちを すぐにながむる」
6.清滝(ハライドの神)
「日向なる ここは 阿波岐が原なれば そそぐ心も ここも清滝」
7.みそぎ川(龍神)
「かき流す 大山本の みそぎ川 はらいしするも 荒磯の波」
8.勝手明神
「勝手のみ思う心は あだ桜 花も紅葉も 散るぞはかなき」
9.袖すり岩
「いたづらに袖をば すりな 世の中に 人の心の あさぎそめてよ」
10.やまんば押し手岩(いぶきど主の神)
「けを吹いて疵を求むる罪あらば祓い給えよ 伊吹戸の神」
11.鐘かけ岩
「鐘懸と聞けばあらたや 荒金の 慎む身こそ やすく登らん」
12.胎内くぐり(やまんば神)
「おちこちの山巡ります姥が身の 神の栄を守り鶴亀」
13.橋立行場(イチキシマ姫のみこと)
「神の通う 高天原の道なれば 峯より かかる石のきざはし」
14.双子石(子安明神 コノハナサクヤヒメのみこと)
「あいせみよ あれにせ島に ならいてや 石も玉なす ふたご生みける」
15.おかめ石(うづめのみこと)
「おかめ石 まわりて通れ 杖つくな さわらぬ神に 罪咎はなし」
16.鳥住み
「松が根の 苔むす岩に鳥住みて 豊かなる世のしるしなるらん」
17.朱雀石(かぐつちのみこと)
「みんな身を はかる つばさの鳥なればあけの雀も 光かしこし」
18.女神(イザナミのみこと)
「二親の 手上に育つ 身の程を思えば なぞか 恩をおくらん」
19.男神(イザナギのみこと)
「御神すら親子の誓い ましませば ましてや おのが親をあがめん」
20.天神(テンソンニニギのみこと)
「かきわけて遥かに拝む 神代なる天の岩くら 岩間へだてて」
21.八針峯(3132座)
「白妙のおがせをちぎに とりさいて いともかしこし 峯の八針」
22.天の岩戸(白虎金山彦のみこと)
「白雲の 立ち添う秋の 静けなき 空ちょう星のにしを守らん」
23.平等石(日月星神)
「千早振る 神のちかいは 平等石めぐる心を 常に忘るな」
24.烏帽子岩(山住大神)
「久方の 雲井に高き 烏帽子岩 国、安かれと祈る しるしぞ」
25.はにやすひめの神
「動きなき岩根に生うる ささ草の茂れる枝に 神は ましけん」
26.宝命水(水神山神)
「伝え聞く 薬なるらん 山住の祝いの水を イザヤ 汲みつつ」
27.ひもろぎ(天神七代地神5代」
「神さびて 幾代経ぬ欄 岩境の岩さかえます 天津ひもろぎ」
28.天の 浮橋(イザナギイザナミふたはしら)
「二神の流れをくみて 今の世は 安国渡る 天の浮橋」
29.高天原(天神 地祇 の神)
「あらとうと ここは高天原なれば八千五百万の神に祈らん」
30.飛び石行場(西のぞき)
「覗き見る 鏡にかけて 世の中の 塵を払いて 澄み渡るらん」
31.飛び石行場(東のぞき)
「あけくれに のぞきのちかい 守りなば いずれの神も 恵みそえけん」
32.奥宮(天寿山 常光神)
「仰げただ 神の誓いは あらたさよ 千歳の齢 のぶとこそきく」
33.本社 拝殿(山住神社拝殿)
「一筋に 願いをかけて 玉だすき 叶う心のむすぼれもなし」
NPO法人山に生きる会H.Pより
境内社
少し斜めになった赤い境内社
境内社
青の境内社には山犬様が祀られています。
常光神社がある一帯は、巨石が多く、
その岩や木々は苔生していて、まるで古寺の庭園のようでした。