嶋田神社 (しまだじんじゃ)・奈良県奈良市八島町




嶋田神社 (しまだじんじゃ)・奈良県奈良市八島町

奈良県奈良市八島町に鎮座する嶋田神社 (しまだじんじゃ)です。

御祭神は「神八井耳命」「崇道天皇(早良親王)」の二柱、

神八井耳命は神武天皇の皇子で、その裔の仲臣子上は成務天皇の時代に、

尾張国島田の悪神征伐に功があり、島田姓を賜ったとの記録があり、

それにまつわる社名と考えられています。

当社は現在、崇道天皇陵の東約350mに鎮座していますが、

江戸時代には崇道天皇社と共に八島陵内に鎮座していたとされます。

1885年(明治18年)頃、当社と崇道天皇社が鎮座していたとされる現八島陵の地を、

早良親王の御陵として整備することが決まり、翌1886年(明治19年)、

崇道天皇社の御神体と社殿を下付され、現在の所在地に二神合祀の形で移築されました。

嶋田神社 (しまだじんじゃ)

鎮座地 奈良市八島町320

御祭神 神八井耳命、崇道天皇

祭礼日 10月15日

境内社 天照皇大神、金神、天児屋根命・ワノ下大神

嶋田神社本殿 宝永六年

奈良市指定文化財(昭和五十七年三月一日指定)

春日大社本社本殿は、幕末まで、ほぼ二十年毎に建て替えられてきました。その際払い下げられた旧本殿が各地に残っています。当社もそのひとつで、当初形式をよく残しており、貴重です、建立。移築の経過は次の通りです。

宝永六年(一七〇九)年

春日大社本社本殿第三殿として建立(部材から「三之御殿」の墨書がみつかっています。)

享保十二年(一七二七)年頃

崇道天皇社本殿として現八嶋陵の地に移築

明治十九年(一八八六)年

八嶋陵整備に伴い、崇道天皇社と嶋田神社を合祀、嶋田神社本殿として現在地に移築。

八嶋神社 本殿

本殿は古式の春日造で、桁行2.53m、梁行1.92m。剣巴文の金具が用いられ、大きな向拝を前方に持つ。春日大社の式年造替に従い払い下げられた旧本殿(いわゆる「春日移し」)であったとされ、宝永6年(1709年)春日大社本社本殿第三殿として建立されたものが、享保12年(1727年)頃に崇道天皇社本殿として現八島陵の位置に移築、1886年、崇道天皇社と嶋田神社の合祀に伴い、嶋田神社本殿として現在の位置に移築されたとみられている。本殿の歴史については異論もあり、元和2年(1615年)の移築とする説、慶長18年正遷宮時の春日旧殿とする説などがある。1982年(昭和57年)3月1日、奈良市指定文化財に指定された。

境内社 金神・天照大神社

崇道天皇社と合祀されたことにより、

同社より移された「崇道天皇」「崇道天王」「八嶋天王」などと刻まれたものが多く残る。

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