剱岳(2999m)・早月尾根より




剱岳(2999m)・早月尾根より

北アルプスの「剱岳(つるぎだけ)」へ

馬場島より「北アルプス三大急登」や「試練と憧れ」として有名な早月尾根で登りました。

登山口の馬場島から剱岳山頂までの距離は8.3km・標高差は2239mあり、

特に早月小屋から先は急峻な岩稜帯が続きます。

短い距離で標高を稼ぐ、日本百名山の中でも屈指のハードなルートです。

訪れた日は、秋晴れの中、最高のコンディションでした。

紅葉も見頃で、 海・山・紅葉と、素晴らしい景色を堪能して来ました。

劔岳(つるぎだけ)

標高 2999m(2997.1m) 登山日 2024年10月12日
日本百名山 三等三角点(剣岳)
所在地 富山県中新川郡立山町芦峅寺

丸山(まるやま)

標高 2224m 登山日 2024年10月12日
早月小屋手前のピーク
所在地 富山県中新川郡上市町伊折

難易度 ★★★  オススメ ★★★
登山口(ナビ検索) 馬場島荘
馬場島荘(2:52)→松尾平&標高1000メートル標識(3:27)→一服杉(3:41)→標高1200メートル標識(3:52)→標高1400メートル標識(4:15)→早月尾根標高1600m標識(4:33)→1920.9m三角点(5:14)→早月尾根池塘(5:32)→丸山(5:50)→早月小屋(5:53)→標高2600m標識(6:45)→標高2800m標識(7:25)→カニのハサミ(7:48)→剱岳(8:11~8:27)→カニのハサミ(8:46)→標高2800m標識(9:00)→標高2600m標識(9:30)→早月小屋(10:10)→丸山(10:15)→早月尾根池塘(10:30)→1920.9m三角点(10:46)→早月尾根標高1600m標識(11:18)→標高1400メートル標識(11:32)→標高1200メートル標識(11:46)→一服杉(11:53)→松尾平&標高1000メートル標識(12:03)→馬場島荘(12:25)

所要時間 9時間32分 累積標高 2343m / 2343m 距離 14.6m

■富山県東部、黒部川を挟んで後立山連峰と対峙する鋭峰。あと1m高ければ3000m峰という惜しい山でもある。岩場の険しさから、空海をもってしても登れなかったとの伝説が残り、初登頂は明治期に達成された。その経緯に関しては新田次郎著の『劔岳・点の記』に詳しい。アルプス一ともいえる抜群のスタイルを持つ山だが、一般登山道は別山尾根と早月尾根の2コースのみで、いずれも日本の山々のなかでは難路として知られる。毎年のように滑落事故が発生し、また、登山者の集中する別山尾根ではクサリ場渋滞によって登山計画が狂ってしまうケースも少なくない。一方、日本では数少ない氷河のある山で、三ノ窓、小窓、池ノ谷の各雪渓が認定されている(他は立山、鹿島槍ヶ岳、唐松岳にある)。

■剱岳は剱・立山連峰と呼ばれるように、北アルプス北部の立山三山や大日岳と同じ山域にある。地籍は富山県中新川郡立山町と上市町。
北アルプス南部の盟主、穂高連峰と同じように、いかにも日本アルプスの名にふさわしい岩峰で飛騨系閃緑(せんりよく)岩や斑糲(はんれい)岩が氷雪で削り出された氷食冠帽である。氷河の痕はU字谷が稜線を削ってできた「窓」と呼ばれる地形にも見られる。三ノ窓、小窓、大窓などだ。もちろんカール地形も剱沢などに見られる。
登山史としての初登頂は1909年、吉田孫四郎パーティにより長次郎谷から行われているが、その2年前に、すでに陸地測量部の柴崎芳太郎たちが測量のため登頂している。
前人未踏の岩峰と思われていた頂上で、彼らは思いがけない発見をした。槍の穂と錫杖、古い焚火の跡などであった。奈良時代のものらしい。隣の立山とともに修験道の霊場だったのだろう。
現在の一般登山道、別山尾根は、1913年に木暮理太郎、田部重治パーティが初トレースしている。日本でもトップクラスの岩峰でロックゲレンデとして超一流なので、それ以後はバリエーション・ルートをねらう多くのアルピニストにより、さまざまな登路、登攀ルートが開拓されてきた。1923年には今西錦司、西堀栄三郎などの京大パーティによるチンネやクレオパトラ・ニードル登攀など、未開拓の難ルートが登られてきた。豪雪地帯だけに豊富な残雪とすっきりした岩峰群の人気は高く、戦後の登山ブームも加えて多くのクライマーを迎えてきた。それだけに事故も多く、1966年に日本で初めて積雪期登山の届出条例が発令されている。
ロッククライミングの対象として人気の高い三ノ窓や小窓、池(いけ)ノ谷(たん)、東大谷(ひがしおおたん)などにはチンネ、ジャングルム、クレオパトラ・ニードル、小窓ノ王、ドームなどと名づけられた岩壁や岩塔がクライマーの血を躍らせてくれる。
一般登山道は別山尾根。別山乗越から行っても剱沢から入っても一服剱(いつぷくつるぎ)で合流する。前剱を越え、途中、カニのヨコバイ、カニのタテバイなど岩壁を行く所があり緊張する。所要3時間30分。
もう1つは剱岳へ西から突き上げる早月(はやつき)尾根。標高差が大きく、途中の早月小屋で泊まる健脚向。馬場島(ばんばじま)から早月小屋へ7時間、早月小屋から山頂へ所要3時間30分。
裏剱の展望台、仙人池へは剱沢、仙人新道経由で所要6時間。仙人池から仙人谷を下って黒部峡谷の阿曽原(あぞはら)から水平歩道を欅平へは所要7時間。(ヤマケイオンライン)

日本百名山』(にほんひゃくめいざん)は、小説家、随筆家の深田久弥の著した山岳随筆。文筆家で登山家でもあった本人が、実際に登頂した日本の各地の山から自身が定めた基準で、100座を選び主題とした随筆集。

馬場島荘(ばんばじまそう)

所在地   〒930-0437 富山県中新川郡上市町伊折

電話番号  076-472-3080

H.P www.town.kamiichi.toyama.jp/hp/kanko_turugi/babajimasou.htm

標高    750m

収容人数  30人

営業期間  4月下旬〜11月末、12/23〜1/5

宿泊料金  1泊2食:8,000円・素泊まり:4,500円・お弁当:500円

設備    テント場:あり・水場:あり・個室:あり・自炊室:なし
乾燥室:あり・お風呂:あり・生ビール:なし

電話・電波 ドコモ:通話不可・au:通話不可・ソフトバンク:通話不可
公衆電話:あり

富山の夜景

早朝の馬場島よりスタート。

馬場島荘やキャンプ場等があり、「家族の森」として整備されています。

登山口から急登が続く樹林帯を登ります。

1,000m地点から200mごとに標識があり、展望のきかない中でも現在位置が把握できます。

1500mを越えた辺りから夜景を背に、 よく整備された登山道で、暗くても登りやすい

標高2000を越えると紅葉が色付いてきました。

左側にブナクラ谷、猫又山や赤谷山の展望を望みます。

早月小屋が近づくと ハシゴ・鎖場が出てきました。

この辺りまでは、ひたすら樹林帯の中を歩き、高度を上げていきます。

丸山(2224m)より

長い急登が落ち着き、開けたピークが丸山(2224m)です。

尾根の先に剱岳の山頂部、真下には早月小屋が建ちます。

 小窓尾根のゴツゴツした岩稜

富山湾と能登半島

丸山から一旦下り、小屋じまいをした後の静かな早月小屋へ。

早月尾根の重要な拠点である「早月小屋」が建設されたのは1971年9月。

当初は開設した佐伯伝蔵さんの名前から「伝蔵小屋」と命名されました。

しかし経営の母体が変わり、剱岳山頂に至る尾根から「早月」の名をとって、

現在の小屋に改名されました。

早月小屋

早月小屋(はやつきごや)

所在地   〒930-0437 富山県中新川郡上市町伊折

電話番号  090-7740-9233

H.P    http://www.net3-tv.net/~hayatsuki/

標高    2,200m

収容人数  50人

営業期間  GW期間、7月中旬〜10月中旬

宿泊料金  1泊2食:9,000円・素泊まり:6,000円・お弁当:1,000円

設備    テント場:あり・水場:なし・個室:なし・自炊室:なし
乾燥室:あり・お風呂:なし・生ビール:なし

電話・電波 ドコモ:通話困難な場合が多い・au:通話不可
ソフトバンク:通話不可・公衆電話:なし

小屋から少し離れたテント場の脇に屋外のトイレ。

テント場の設置数は約30張(料金700円/人)、水場はありません。

早月小屋から先は周囲の山々の稜線が見え始め、眺めが良い中を歩きます。

訪れた日は、とても紅葉が綺麗でした。

振り返ると海が見えるのもポイントが高いです。

朝焼け

森林限界を越え、この先、本格的な岩場・鎖場が続きます。

剱岳本峰も間近に見えてきます。

垂直の岩登り

早月川に伸びる剱岳のシルエット

チングルマ

2,800m地点前後から鎖場の連続となり、

岩壁のトラバース等、慎重を要する核心部となります。

岩にペンキでマークが記されているので、確認しながら進みます。

特に、東大谷側は急峻に切れ落ち岩も脆いので、コースアウトしないよう注意が必要です。

後立山連峰

岩場の急登

基本的に足場は広く、しっかりしているので難易度はそれほど高くはありません。

岩場にペンキでしっかりマークされていますので、コースから外れる心配も少ないでしょう。

カニのハサミ 

早月尾根の核心部、通称「カニのハサミ」

一本だけ岩壁に打ち込まれたボルトが足場になっています。

慎重に通過すれば特に問題はありませんが、滑落事故も起きている箇所なので、

気を引き締めて進みましょう。

見上げると、山頂にいる人の姿が確認出来るようになり、

名峰 剱岳に登って行く実感が湧いてきます。

獅子頭(2882m)を過ぎると山頂はもうすぐです。

別山尾根ルートと合流

別山尾根との分岐の標識が見えてきます。

早月尾根は空いていましたが、室堂からは登山者が続々到着して来ます。

剱岳(2999m)

剱岳山頂では別山尾根から登って来た大勢の登山者で賑わっていました。

剱岳は、その険しさから、空海をもってしても登れなかったとの伝説が残されています。

初登頂は明治期、前人未踏の岩峰と思われていた頂上で、

奈良時代の槍の穂と錫杖、古い焚火の跡などが発見されました。

(現在、立山町芦峅寺の立山博物館に保存されています。)

それらの経緯に関しては新田次郎著の『劔岳・点の記』に詳しく記されています。

三等三角点(剱岳) 2997.10m

2004年8月に新しく設置された三等三角点

また、剱岳は日本では数少ない氷河のある山で、

三ノ窓・小窓・池ノ谷の各雪渓が認定されています。(他は立山・鹿島槍ヶ岳・唐松岳)

富山湾と富山平野

後立山連峰

白馬岳から五竜岳まで、唐松岳の横から妙高山が見えています。

 左側 鹿島槍ヶ岳から爺ヶ岳

針ノ木岳の横に富士山・南アルプスや八ヶ岳連峰

前剱・剱御前・浄土山~龍王岳、左に雄山~大汝山~別山室堂に国見岳等

遠く穂高連峰~薬師岳等が見渡せます。

名残惜しいですが下山、分岐から早月尾根の岩場へ向け下ります。

早月小屋から再び丸山

休憩を取りつつ最後の展望を楽しみます。

大日岳と紅葉

標高約2000m地点の池塘

主三角点の標石

下山の途中に三角点に立ち寄りました。

間違いやすいですが、登山道にある標石は国有林の測量のため設置した主三角点です。

ここから150mほど登った場所の藪の中に三等三角点があります。

三等三角点(気和平) 1920.86m

写真を撮り忘れてしまいましたが、途中の「立山杉」ゾーンは素晴らしかったです。

木の根が張り出した登山道は、下山時には特に注意が必要です。

登山口

長い急登を下りようやく登山口へ

登山口の先には「剱岳鎮魂の社」と「試練と憧れ」の石碑が鎮座します。

「試練と憧れ」の石碑

早月尾根からの剱岳登山には胸を熱くするものがあるからこそ、

石碑には熱い想いが記されているのだと思います。

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